リチャード・E・グラント
Dennis Buglee
しゃべる人面瘤におびやかされる広告マンの姿に、欲望の膨張した現代社会への皮肉をダブらせたブラック・コメディー。製作はデイヴィッド・ウィンブリー、「キリング・フィールド」の脚本家のブルース・ロビンソンが監督・脚本を担当し、撮影はピーター・ハナン。出演はリチャード・E・グラント、レイチェル・ウォードほか。
やり手アドマンのバグリー(リチャード・E・グラント)はオデキクリームの宣伝プランに頭を悩ましスランプに陥る。ある朝妻のジュリア(レイチェル・ウォード)が目覚めてみると、バグリーはパニック状態で、広告に汚染された世界から足を洗うんだと訴える。広告会社をやめたバグリーだが、その肩にはストレスのせいか小さなオデキができていた。最初は身体から抜け出る欲望に満たされた“広告”の毒素だと考えていたが、いつしかそれは人間の顔の形に成長し、あげくの果てにはしゃべり出して自己主張を始める。精神科医に行っても効果はなく、バグリーはついにその人面瘤を手術で切断することにするが、運命を察知したオデキはバグリーの体を乗っとってしまい、現代の広告マンの代弁をするかのように「俺に売れないものはない。水爆だって何だって売ってみせる」と言うのだった。
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