チャールズ・ロートン
Sir_Humphrey_Pengallan
「レベッカ」の原作者でもあるダフネ・デュ・モーリアの原作からアルフレッド・ヒッチコックが渡米直前に製作したスリラー。脚色は、「青の恐怖」「夜霧の都」のシドニー・ギリアットに、「レベッカ」「断崖」のジョーン・ハリソンが協力している。撮影は、「世紀の女王」のハリー・ストラドリング、監督に転向して「赤い百合」などを放っているバーナード・ノウルズが担当している。
母を失って孤児になったメリイ(モーリーン・オハラ)は、たった一人の身寄りの叔母ペェシェンス(マリー・ネイ)を頼って、彼女が経営するホテルへと行くことにした。馬車に乗って行ったが、馬車はそのホテルの前では止まらず、随分過ぎた山の中で止まった。メリイは近くに一軒だけある豪邸の門を叩いた。そこに住む立派な紳士ペンガラン(チャールズ・ロートン)に助けられ、叔母のホテルまで送ってもらった。すると、ホテルは驚くほど荒れていて叔母の夫だというジョス(レスリー・バンクス)がガラの悪い仲間とともに酒宴を開いていた。叔母もすっかり疲れ切った様子で老け込んでいた。メリイが恐る恐る酒宴を覗くと、ジョスとその仲間たちはこのところ巷を賑わせている難破船を襲う海賊だということが解った。よく見るとジェムと呼ばれる若者(ロバート・ニュートン)が裏切ったとして、縛られ吊るし上げられているところだった。メリイは、隙を見てジェムを助け、一緒にホテルから逃げ出した。ジェムは難破船海賊の内情を調べるため、政府から派遣されていた男であった。二人は、ペンガランに助けを求めようと豪邸に行くと、実はペンガランは海賊たちの総頭目だということが解った。一度は二人とも捕まるが、何とかジェムは逃げ延びて急いで軍隊を引き連れ、メリイを助けに来た。そして、追い詰められて、どうにもならなくなったペンガランは、高らかに狂気の笑いを浮かべ、自ら死を選んだ。
Sir_Humphrey_Pengallan
Joss_Merlyn
Jem_Trehearne
Mary
Patience
監督
原作
製作
撮影
撮影
音楽
編集
脚色
脚色
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