タオ・ザール
中隊長
中国映画界第五世代のウー・ツーニウ監督の第5作目にあたり、戦争経験のない監督が、その持ちうる演出力と映画技術を最大限に駆使し、戦争の悲惨さを冷徹なリアリズムによって表現した傑作。89年、ベルリン映画祭銀熊賞受賞。
1945年、日中戦争が終結した時期、東北地方の原野にはまだ兵士の死体が多く重なりあっていた。八路軍の死体処理隊は、この地の武器庫の洞窟に終戦を知らずに潜む33名の日本人兵士を発見する。冷静な判断力を持つ処理隊の中隊長(タオ・ツォールウ)は、捕虜の日本兵(スンミン)を説き伏せ、無条件降伏を要求する。しかし、心身共に極限状態の日本軍には狂人も出現し、洞窟は地獄と化していた。
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