ケネス・モア
Eliot
「黒水仙」「河(1951)」の原作者ルーマー・ゴッデン女史の小説の映画化。英国映画スタッフによって作られた作品である。監督は「香港定期船」のルイス・ギルバート。シナリオをハワード・W・コッチが担当している。撮影を受けもったのはフレデッリック・A・ヤング。音楽は「親指トム」のミューア・マシーソン、主演は、「ビスマルク号を撃沈せよ!」のケネス・モア、「自殺への契約書」のダニエル・ダリュー、英国TV界のスターである新人スザンナ・ヨークなど。製作ヴィクター・サヴィル。
イギリスのグレイ家の子供たちは母に連れられ東フランス、シャンパーニュ地方に休暇を過ごしにやってきた。途中母が急病になり、1番大きい16歳のジョス(スザンナ・ヨーク)が弟妹たちの面倒をみることになった。13歳のヘスター、10歳のウィルムース、7歳のヴィッキーを連れた彼女はホテル・レ・ウィレについた。ホテルの女主人ジジ(ダニエル・ダリュー)と女支配人コルベー夫人は子供たち一行の宿泊をこばもうとしたが、ジジの恋人エリオット(ケネス・モア)の親切で泊まることができた。ボーイのポールがすぐ一行と親しくなった。ジョスたちに親切なエリオットは時々パリに行ってはすぐ帰ってくる何をしているのか不明な人物だった。彼がジョズに親切にするのでジジは嫉妬した。エリオットは子供たちをつれて寺院や河などに遊びにいった。しかしなぜか彼の写真を撮ろうとするとエリオットはいやがった。やがて彼とジジとの仲を見ていると今度はジョスが心を痛める番になった。ホテルでダイパーティが開かれた時、1千万フランの宝石が盗まれたとのニュースがもたらされた。ジョスはそっと撮してあったエリオットの写真をなぜか激しい衝動にかられて知りあったレナール警部のもとにとどけた。その夜、ボーイのポールがジョスの部屋にしのびこんで乱暴しようとした。それを助けてくれたのはエリオットだった。ポールは死んだ。ポールの死体を始末したエリオットはホテルを逃れてジョスの叔父に電報を打った。宝石泥棒だったエリオットはそれから姿をくらました。休暇中のこの事件はジョスに愛情や嫉妬がどんなものであるかを教えた。ジョスはエリオットが別れぎわに「ジョス、君はこの夏に成長したんだよ。もう女の子じゃなくて女なんだよ。」といったのを思い出した。
Eliot
Zizi
Joss
Madame_Corbet
Hester
Vicky
Willmouse
Paul
Renard
Uncle_William
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