セレーナ・グランディ
Miranda
18世紀のカルロ・ゴルドーニの戯曲『ホテルの女主人』をイタリアのティント・ブラスが監督・脚本・編集を手掛けた性リアリズム映画。
北イタリアのロマーニャ州、エミリア地方。第二次大戦終結後の混乱の時期。田園地帯の中に建つ〈ジーノ亭〉は、一階はレストラン、二階は客室という古いホテルだった。経営するのはミランダ(セレーナ・グランディ)という名の艶女。彼女の誘われるかのようにやってくる男たちの中には、運送屋のベルト(アンドレア・オッチピンティ)や領事カルロ(フランコ・インテルレンギ)、テキサスから来た若者ノーマン(アンディ・J・フォレスト)などがいる。ある日、戦争で行ったきり行方不明になっていた夫ジーノの死亡通知が届く。悲しみに暮れた彼女を優しく慰めてくれたのは使用人のトニ(フランコ・ブランチャローリ)だった。数日後、教会で式を挙げる二人の姿があった。
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