時空を越えて自らのルーツを訪ねるメキシコの農園主の旅を、協奏曲の形式で綴る幻想物語。現在の中南米の音楽は、ヨーロッパ音楽・古代からのフォークロア・アフリカ音楽などの複雑な混血だが、それらの音楽に絡ませて、黄金を求めるスペイン人がアステカ王国にやってきたところから、王国の滅亡、その後農場用奴隷としてアフリカから連れてこられた人々の反乱、スペイン内戦などを象徴的なイメージとして散りばめ、スペイン、アステカ、アフリカ系などの人々が混然として現在に至る、ラテンアメリカの姿を浮かび上がらせて中南米人のアイデンティティを模索する。台詞は一言もないが、華麗な映像と音楽が圧巻。
ストーリー
メキシコのとある農場の夜明け。荷造り中の旅荷を前に、財をなしたひとりの男が想いにふけっていた。男のかたわらには『歌で綴る物語』という一冊の本。本のページを開くとともに、男の旅が始まる。
キャスト
スタッフ
監督、脚本
ポール・ルデュク
脚本
セスス・ディアス
脚本
ホセ・ホアキン・ブランコ
原作
アレッホ・カルペンティエール
製作総指揮
J・A・ペレス・ジナー
撮影
アンヘル・ゴデー
美術
フリオ・エステバン
編集