ジュリアン・サンズ
Stephan
アルベルト・モラヴィアが、彼と彼の最初の妻エルサ・モランテ、そしてルキノ・ヴィスコンティの3人の関係をモデルに書いたと言われる、同名小説の映画化。監督は、「薔薇の貴婦人」のマウロ・ボロニーニ、製作はガリアーノ・ユーソ、脚本はセルジオ・バッジーニ、撮影は「太陽は夜も輝く」のジュゼッペ・ランチ、音楽は「バクジー」のエンニオ・モリコーネ、ジョアナ・パクラとジュリアン・サンズの衣裳をジョルジョ・アルマーニが担当。
映画脚本家ステファノ(ジュリアン・サンズ)と美しい妻のアリーナ(ジョアナ・パクラ)は人も羨む理想の夫婦に見えた。だが、ステファノの賛美にも似たアリーナへの愛情表現は、肉体的にも激しい愛を求めるアリーナには物足りなかった。そんな欲望を満たしてくれるのは、裕福なピアニストである愛人パオロ(チェッキー・カリョ)。アリーナは、週のうち5日を夫と過ごし、週末を愛人と過ごしたいと申し出、ステファノはそれを受け入れる。金曜の夜毎に、念入りに化粧をし真紅のドレスで愛人の壮麗な別荘へと出かけてゆくアリーナ。肉体関係のみならず、心の繋がりを持ち始めたのではないかという疑いがステファノを苦しめた。パオロは暴力をふるうようになりアリーナをレイプするが、その快楽こそアリーナが求めていたものだった。ステファノは「そんなものはサドとマゾだ」と分析してみせるが、彼らの関係はエスカレートするばかり。遂にステファノは銃を持ち別荘へ向かったが、引き金を引くことはできなかった。やがてアリーナは、パオロの暴力が愛の領域を壊し狂気と憎しみだけとなり、2人の関係は終わったと告げる。ステファノとアリーナは互いの傷を癒すように静かに抱き合うのだった。
監督
脚本
原作
製作
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
衣装デザイン
字幕
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