マリー・ジラン
Marie
妊娠した少女が、年下の少年と出会い、その少年の母親を探そうとブリュセルからリスボンへ2人きりで旅をし、様々な体験を重ねるうちに成長していく、というロード・ムービー。監督は、ポーランド人の血を引き旧ソ連で生まれたベルギーのマリアン・ハントベルカー。本作はドキュメンタリーも手掛けて来た彼の長編劇映画3作目である。製作はユベール・トワン、撮影はパトリス・ペイヤン、音楽はディルク・ブロッセがそれぞれ担当。主演は「さよならモンペール」で一躍脚光を浴びたベルギー生まれのマリー・ジランと、ストーリーの設定と同年齢である、7歳の少年アレッサンドロ・シゴナ。共演は「エル・スール」、「パリ、テキサス」などのオーロール・クレマン。
マリー(マリー・ジラン)はベルギーの田舎町に離婚した母と2人で暮らしている高校生。夏休みを目前に控え、ベン(ベルナール・エイランボッシュ)というプレイボーイを相手に彼女は妊娠する。そのことを母親(オーロール・クレマン)に知られ、一緒に病院へ行く事になる。しかし中絶手術が始まろうとしたときマリーは逃げ出し、ディスコへ。そこでベンと出会い妊娠を告げるが、彼の反応は冷たかった。そのとき店に警察の手入れが入り、そこに居合わせたヤクの売人パウロ(ステファン・フェラーラ)とともにマリーはブリュッセルに向かう。しかし2人の乗る車にパトカーが追いすがって来たため、2人はパウロの自宅で落ち合う約束をしてマリーだけ車を降りた。夜、パウロの家にたどり着くと、そこには7歳になる彼の息子のトニオ(アレッサンドロ・シゴナ)がひとりで留守番していた。トニオは心細さに涙ぐむマリーをなぐさめる。翌朝警察がやってきてパウロの事故を告げ、トニオを保護する。マリーはパトカーから飛び降り女友達の家をを訪れるが、そこで裸のベンを見つけ再びパウロの家へ。パウロの死を知らずにいるトニオが施設に迎えに来てくれるよう、留守番電話に吹き込んでいる声を聞きつけたマリーは施設からこっそりトニオを連れ出し、トニオの母のいるはずのポルトガルの小さな村へ2人きりで向かう。ヒッチハイクを重ねながらフランスを抜けて、ピレネー山脈を越えようやく目的地へたどり着くがそこにはトニオの母ルシア(マルガリーダ・マリーニョ)はいなかった。ルシアが再婚し今はリスボンに住んでいることを村の司祭からようやく聞き出し、バスに乗り込む2人。しかしルシアは2人を歓迎せず、父親の死とルシアの「トニオを産む気はなかった」という言葉をを聞いてしまったトニオはショックでその場を離れられなくなってしまう。マリーは後を追いようやくトニオを見つけ、2人は手を取り合って再び歩きだす。
Marie
Tonio
la_mere_de_Marie
Carine
Paulo
le_cure
Lucia
Ben
le_Camionneur_russe
la_Grand-mere_Portugaise
Jean-Michel
監督、脚本
脚本
脚本
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
録音
字幕
[c]キネマ旬報社