ルミ・カヴァソス
Tita
料理を通して自分の気持ちを人に伝えることができるといった不思議な力を持つ女性の運命を描いたドラマ。監督・製作は「サボテン・ブラザース」の俳優でもあるアルフォンソ・アラウ。脚本・原作は監督の夫人であるラウラ・エスキヴェル。撮影はエマニュエル・ルベスキ。音楽はレオ・ブロウェルが担当。主演はルミ・カヴァソス、「ニュー・シネマ・パラダイス」のマルコ・レオナルディ、レヒーナ・トルネ。
メキシコのリオ・グランデ川近くにある農家でティタ(ルミ、カヴァソス)は生まれた。彼女が一五歳になった時、ペドロ(マルコ・レオナルディ)という青年に会い結婚を約束する。しかしティタのママ・エレナ(レヒーナ・トルネ)は、末娘は年老いていく母の世話をしなければいけないという家訓を守り、結婚を許さない。更にペドロにはティタの姉ロサウラ(ヤレリ・アリスメンディ)を嫁に薦める。ペドロはティタの側にいられるというだけでこれを承諾する。結婚式の日、不思議な出来事が起こる。ウェディングケーキを食べた人々が突然泣き出したのだ。そのケーキはティタが家政婦ナチャ(アダ・カラスコ)の死のために嘆き悲しんで作ったものだったのだ。ある日、ティタはペドロから薔薇の花束を渡される。ママ・エレナはそれを捨てるように命じるが、その時ティタには死んだナチャの声が聞こえた。それは薔薇でソースを作りなさいというものだった。そしてそのソースをペドロが食べた時、直接触れることなく、ティタとペドロは性的に結ばれたのである。その時、またティタの姉ヘルトルーディス(ヤレリ・アリスメンディ)の身にも異変が生じた。ロサウラとペドロの間に子供が生まれるとママ・エレナは二人をよそへ住まわせた。ある日、ロサウラの子供の死の知らせを聞いたティタはママ・エレナと争いを起こし、錯乱してしまい医師のジョン・ブラウン(マリオ・イヴァン・マルティネス)に連れて行かれる。ジョンはティタを介抱するうちにティタに恋をしてしまう。しばらくしてママ・エレナが死んだ。そしてティタはまたロサウラとペドロと一緒に暮らすようになる。そこでようやくティタはペドロと初めて結ばれた。しかし、その時からママ・エレナの亡霊が現れる。そしてある夜、その亡霊の仕業でペドロは大火傷を負う。医師ジョンの求婚を断わったティタだったが、その後月日は流れていく。ペドロの娘とジョンの息子が結婚した夜、ティタとペドロは安心して本当に結ばれる。感極まったペドロは息を引き取り、ティタも自ら死を選ぶのだった。
Tita
Pedro
Mama_Elena
Rosaura
Gertrudis
John_Brown
Nacha
監督、製作
脚本、原作
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
録音
字幕
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