リー・ティエンルー
李天祿
前作「悲情城市」を第二部とする、侯孝賢監督の「台湾現代史三部作」の第一部に当たる作品。台湾が日本の支配下にあった一八九五年からの一九四五年までの五十年間の歴史を、候作品には欠かせぬ李天祿の人生を正面に据えて描く。李天祿の回想を元に、呉念眞、朱天文が脚色。撮影は「恋恋風塵」の李屏賓、音楽は「恋恋風塵」の陳明章とチャン・ホンダ。出演は李天祿本人を中心に、その青年時代を演じるロック歌手の林強のほか、「恋恋風塵」の楊麗音、日本の人形劇団・ひとみ座の伊東史郎ら。キネマ旬報ベストテン第九位。
一九〇九年、李天祿は李火(洪流)の初孫として生まれた。父の許夢冬(蔡振南)は台湾伝統の人形芝居・布袋戯ポテヒの人形師だったが、占い師の判断で、実の父母を「おじさん」「おばさん」と呼ばされ、祖父の元で育った。当時台湾は日本の植民地だったが、本土では一九一一年に清朝が中華民国となった。八歳の時に母が死に、やがて祖父も亡くなり、継母の来發(楊麗音)に冷たくされながらも、いつしか布袋戯を覚え、若くして人形劇団を持った。祖母が死に、やがて父の反対を押して結婚し、その父も和解の後で死ぬ。一九三七年に蘆溝橋事件が起こり布袋戯は禁じられ、李は役者として巡業に出て麗珠(魏筱惠)と短い恋をする。皇民化運動の一貫として反英米政策の人形劇団に呼ばれた。米軍の空襲が激しさを増し、疎開に出た日、日本が降伏したと知らされる。疎開先で家族も自分もマラリアにかかり、義父と次男を失う。故郷に戻って布袋戯の上演を再開したころ、人々は日本軍が残した飛行機に群がった。バラして部品を売ればなんとかなる。台湾の復興はそんなふうに訪れた。
李天祿
李天祿(大人)
李天祿(子供)
祖父・李火
祖母・王惜
父・許夢冬
母・李[口年]
継母・來發
妻・陳茶
麗珠
川上課長
監督
脚本
脚本
原案
製作
製作総指揮
製作総指揮
撮影
音楽
音楽
美術
美術
美術
美術
美術
編集
衣装デザイン
衣装デザイン
録音
録音
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