ディエゴ・アバタントゥオーノ
Ponchia
友人が投獄されたという知らせに、昔の仲間が再び集まり、長い旅に出るという一種のロード・ムービー。監督は「エーゲ海の天使」(九二年アカデミー外国語映画賞受賞)のガブリエーレ・サルヴァトレス。製作はジャンニ・ミネルヴィーニ。脚本はカルロ・マッツァクラーティ、ウンベルト・コンタレッロ、ヴィンセンツォ・モンテレオーネ。撮影はイタロ・ペットリッチョーネ。美術はガブリエレ・セッラ。衣装はフランチェスコ・パンニ。録音はティツィアーノ・クロッティ。編集はニーノ・バラーリ。音楽はロベルト・チオッティ。製作監督はアレッサンドロ・ヴィヴァレッリ。モロッコ・ロケのコーディネーターはモハメド・アリが担当。出演は「エーゲ海の天使」のディエゴ・アバタントゥオーノとジュゼッペ・チェデルナ、「オペラ座・血の喝采」のクリスティーナ・マルシリャチ、「アメリカから来た男」のファブリツィオ・ベンティヴォリオら。なお本作は、八七年ソリナス賞の脚本賞を受賞している。
ある雨の夜、ひとり暮らしのマルコ(ファブリツィオ・ベンティヴォーリオ)の部屋に、美しいスペイン女性テルーザ(クリスティーナ・マルシリャチ)がやって来る。彼女は自分がマルコの昔の仲間ルディ(マッシモ・ヴェントゥリエッロ)の恋人だと言う。ルディはマルコのサッカー仲間であり、激動の時代を共に過ごした親友であった。現在彼はハッシシを一〇キロ所持した罪で、モロッコのマラケッシュ刑務所に収監されているらしい。テルーザはルディを助け出すために、マルコに助けを求めたのだ。マルコはルディを救うために必要な三〇〇〇万リラを集めるため昔の仲間と会う。中古車の売買で儲けているポンキア(ディエゴ・アバタントゥオーノ)、プラネタリウムの解説をしている愛妻家パオリーノ(ジュゼッペ・チェデルナ)、山中で隠遁生活をするチェドロ(ジージョ・アルベルティ)、そしてマルコとテルーザの五人は車でマラケッシュへと向かう。フランス、スペイン、そしてモロッコへ。旅する彼らの胸に、青春時代の友情と夢への熱い思いが蘇ってくる。ようやく彼らはマラケッシュへたどり着くが、ルディはそこにいない。その上テレーザも姿を消してしまう。ルディは実は、万年水不足に悩むモロッコの人々のために井戸を掘っており、その資金が足りなくなったために旧友たちの助けを求めたのだった。四人の男たちは、やっとルディの居所を突き止め、その真意を知る。そして五人の再会を祝福するかのように井戸が水を吹き上げた。五人は変わらぬ友情を確かめ、またそれぞれの生活に戻るためイタリアへと帰っていった。
Ponchia
Marco
Teresa
Paolino
Cedro
Rudy
監督
脚本
脚本
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
録音
プロダクション・ディレクター
字幕
プロダクション・オーガナイザー:モロッコ
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