フリッツィ・アイヒホーン
Charlotte Palfy Charlie
両親が離婚して別々に育てられた双子の少女の数奇な物語。49年に発表されて以来、34ヶ国で出版され560万部を越えるベストセラーとなったエリッヒ・ケストナーの児童文学の名作(邦訳・岩波書店刊)の4度目の映画化。原作の魅力を踏まえつつ、舞台を現代に置き換えている。監督・製作・撮影は「秋のミルク」「カティの愛した人」「スターリングラード」のヨゼフ・フィルスマイヤー。脚本はステファン・ラインハルトとクラウス・リヒターの共同。製作はギュンター・ロールバッハ、フィルスマイヤー、エグゼクティヴ・プロデューサーも兼ねるペーター・ツェンクの共同。音楽は前3作でも監督とコンビを組んだノルベルト・ユルゲン・シュナイダー、美術はモニカ・バウアーが担当。主役の双子を演じるのは、540組の中から選ばれたフリッツィ&フロリアーネ・アイヒホーンでその愛くるしさが見もの。共演はドイツ演劇・テレビ界で活躍する実力派女優コリンナ・ハルフォウフ、「メン」のハイナー・ラウターバッハ、「さすらい(1975)」などヴィム・ヴェンダース作品の常連ハンス・ジッヒラーほか。
スコットランドで行われたサマースクールで出会った2人の少女、男の子みたいにお転婆なチャーリーことシャルロッテ(フリッツィ・アイヒホーン)と女の子らしく上品な少女ルイーズ(フロリアーネ・アイヒホーン)はブロンドの髪にブラウンの瞳と、どこから見ても瓜二つで互いにびっくり。おまけに生年月日まで同じ2人は、実は双子だった。パパのウルフ(ハイナー・ラウターバッハ)とママのサビーネ(コリンナ・ハルフォウフ)が離婚した時、赤ちゃんだった二人は別々に引き取られ、チャーリーはパパとベルリンに、ルイーズはママとハンブルグで、2人とも互いにパパ(あるいはママ)は遠いオーストラリアに暮らしていると聞かされて育ったのだった。シャルロッテとルイーズはすっかり仲良くなり、パパとママに会いたくて2人は内緒で入れ替わり、それぞれの家に。急に乱暴になったルイーズに、サビーネは呆れ顔。広告会社に勤める彼女は上司のディータ(ハンス・ツィッシュラー)に言い寄られており、チャーリーは少し心配になる。一方、作曲家のウルフは彼の新作ミュージカルの主演女優サニー(アプリル・ハイラー)といい雰囲気になっているようだが、資金繰りの関係で公演は中止に。父親とサニーの仲が親密になるのを恐れたルイーズはほっとひと安心。やがて娘たちが入れ替わっていたことが明らかになり、チャーリーとルイーズはパパとママをもう一度一緒にするため、2人を引き合わせる。だが、彼らは再会を喜ぶどころか過去にとらわれて口ゲンカを始める始末で、よりを戻すどころではない。チャーリーとルイーズは「もう離れ離れになるのはイヤ」と、家出という強行手段に出る。スコットランドの灯台で一夜を過ごす2人だが、嵐が近づいて風雨が強くなる一方。泣きだす彼女たちは、心配して駆けつけたウルフとサビーネによって救出された。だが、やはりパパとママは一緒に暮らすことはできないと、別れることに。娘たちはサビーネの元で暮らすことになった。ウルフは列車に乗り込むが、思い直して急停車させる。ようやく一緒になった親子は抱き合って喜んだ。
Charlotte Palfy Charlie
Louiselotte Kroger Louise
Sabine Kroger the mother
Wolf Palfy the father
Dr.Dieter Reich
Sunny Wolf's Girl friend
Miss Bishop
監督、製作、撮影
脚本
脚本
原作
製作
製作、製作総指揮
音楽
美術
編集
衣装デザイン
メイクアップ
整音
字幕
[c]キネマ旬報社