50年代から主にドキュメンタリー、短編映画を製作していた 写真家出身の監督ポール・パヴィオが、53年にこの世を去ったジャズの名ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの生涯を追った、短編ドキュメンタリー。ジャン・コクトー映画祭のための一本として公開されたものであり、コクトーのジャンゴ・ラインハルトに捧げられた一文から映画は始められている。その後、「ラ・ジュテ」の作家クリス・マルケルによって書かれたナレーションを名優イヴ・モンタンが伝えながら、カメラは、ラインハルトの生い立ちを綴って行く。ジプシーたちの生活する幌馬車の映像が映され、そこから育っていったジャンゴは、28年ころ、パリの街頭で演奏し、やがて楽団を結成する。キャバレー<ラ・ルロット>でのライブ演奏が始まり、世界各地で演奏活動を行い、ステファン・グラッペリらともカルテットを組むようになる。絵画もものしながら、53年に死去したジャンゴの生涯は晩年を過ごしたサモワ・シユル・セーヌの光景や、郊外のジプシー・キャンプの映像とともに終えられる。製作をマドレーヌ・カサノヴァ・ロドリゲス。脚本を監督のポール・パヴィオ自身が手掛け、撮影をジャン・ラーリセイが担当した。ステファン・グラッペリ、息子のジョゼフ・ラインハルトが顔を見せている。
ストーリー
※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。