竹村拓
ジョウ
銀河の世界を舞台に、クラッシャーと呼ばれる惑星改造を請け負うメンバーの活躍を描く。高千穂遥の同名の原作のアニメーションで脚本は高千穂遥と、この作品が監督デビューとなる安彦良和が共同執筆している。
西暦2160年代。人類は居住可能な惑星に植民をすすめ、そこで、宇宙航路の整備や惑星改造の仕事を請け負うクラッシャーと呼ばれる人々が現れていた。そして、太陽系の複数の惑星、衛星をひとつの行政府が統治する太陽系単位の国家の時代を迎えていた。クラッシャー評議会議長を父にもつジョウと仲間のアルフィン、タロス、リッキーたちが仕事を終えてホテルで休暇を取ろうとしていると、バレンスチノフという男が現れ、宇宙でも有数の企業のエレナという娘をある星へ運んで欲しいと依頼した。病んでいるエレナは冷凍にされており目的地の星の医師でないと手術は出来ないという。クラッシャーは受けた仕事を本部に報告して許可をもらわねばならないが、今回は企業秘密であり、急を要するということで、ジョウは独断で依頼を受けてしまう。ジョウたちの宇宙船ミネルバ号が目的地に向っていると、突然計器が異常をきたし、激しい衝激を受けると、乗員は意識を失ってしまう。意識を取り戻したジョウたちが船内を調べると、バレンスチノフ、エレナの姿が消えていた。そこへ、パトロール中の連合宇宙軍のコワルスキー大佐が現れ、不審なジョウたちを逮捕してしまう。コワルスキーはジョウたちを、この辺りで荒稼ぎをしている海賊と疑っており、彼らは無断で仕事を受けたことで、六ヵ月の資格停止となった。怒るジョウやアルフィンはディスコで大喧嘩していると、かつてタロスの仲間で今は宇宙軍情報部にいるバードという男がやって来て、バレンスチノフはドッヂという本名で、ラゴール星付近に出没するマーフィが率いる海賊の一員だと言う。ジョウたちは早速ラゴールに出発した。宇宙港に近づくと、海賊のネロとノーマの二機が襲いかかって来る。ジョウたちの反撃でネロは倒されるが、ミネルバ号も大きな打撃を受けた。そんなジョウたちにラゴールの大統領マルドーラが非公式の協力を申し出た。ジョウ、アルフィンたちがマーフィのアジトに潜入すると、エレナがまさに目覚めようとしていた。ジョウに救出された彼女は、自分はエレナではなくてマチュアといい、大学の重力物理学研究所で、ドクター・バルボスの助手をつとめていたという。そして、バルボス博士は他の宇宙船のワープ機関までコントロール出来る、恐るべき武器としても使用可能な新型ワープ装置を開発しており、マーフィはそれを狙ってバルボスを殺してしまい、未完成な部分をマチュアに完成させよう誘拐したのだ。彼女を運ぶためにミネルバ号は利用されたのであり、二人が消え去ったのはワープ装置を使用したのであった。しかし、装置を多用すると、かってに暴走する危険があるという。ジョウたちとマーフィの激しい戦いが始まった。コワルスキーの船隊もやって来るが、ワープ装置で次々と船が消えていく。目の前の光景に呆然とするコワルスキー。このまま戦い続ければ装置は暴走し惑星もろとも爆発してしまう。その頃、マーフィの片腕のロキが「マルドーラとも話がついている、これからはオレがボスだ」とマーフィを射殺してしまう。そこへジョウたちが現れ、ロキは捕まり、マチュアはなんとか装置を止めたのち死んでった。海賊は一掃され、マルドーラは新生ラゴールを祝うパーティを催すことにした。パーティを前に、ジョウは大統領執務室に入ると、マルドーラに「お前はマーフィから分け前を貰っていたが、新装置で増加が予想される稼ぎを一人占めしようとしてオレたちに対し、非公式に協力を申し出たんだ」と迫る。コワルスキーやバードも現れ、マルドーラは観念するしかなかった。
ジョウ
アルフィン
タロス
リッキー
コワルスキー
バード
ダン
ネロ
キリー
ノーマ
ロキ
マルドーラ
マチュア
バレンスチノス
監督、脚本、作画、キャラクター・デザイン
脚本、原作、監修
撮影
美術
美術デザイン
音響
音響
プロデューサー
メカニックデザイン