斉藤隆治
島本健
1960年後半を背景に、音楽に熱を入れる少年の青春を描く。自ら監督する松本隆の同名私小説の映画化で、脚本は「それから」の筒井ともみ、撮影は「子猫物語」の藤井秀男がそれぞれ担当。
1965年夏、高校生の島本健は仲間の浅井、能勢、加藤とバンドを組みドラムを担当している。だが、彼は当時隆盛であったフォークやグループサウンズの音には満足できなかった。バンドの仲間とキャンプへ行った湘南の海で、健はミュージシャンの吉田、彼のフィアンセだという優子と知り合う。秋、優子と再会した健はどちらともなく肌を重ねた。吉田がプロとしてデビューすることになり、能勢がベースマンとして加わった。また、加藤はレーサーになると言いだし、バンドは自然解散となる。自分たちの方向が見い出せずにいる健と浅井は、音楽事務のバイトで美少女エリーと出逢う。健は浅井に抜け駆けしてデートを重ねた。冬、健たちはスキー場の山小屋で久しぶりに演奏をした。健と一緒に来たエリーを散歩に誘う吉田。優子は吉田からプロデビューの障害となるので別れてくれと言われたと健に告げる。泣き出した優子の肩を抱く健の姿をエリーが見つめていた。春、健とエリーは吉田たちのデビューコンサートに駆けつけた。周囲の目をひくエリーに、プロデューサー、カメラマンが声をかけてくる。そんな時、ビートルズか来日するというニュースが届いた。入手困難なチケットを手に入れると健はエリーに約束する。エリーは健に黙ってモデルの仕事を始め、頭角を現わし始めた。彼女が自分と別の世界へ行ってしまうという不安が健を包み込む。優子と健の関係を知った吉田は、健に東京タワーにリボンを結んだら、ビートルズのチケットを2枚譲ると言いだした。この危険でバカバカしい賭けに健は賭けた。また、闇に浮かんだ巨大なリボンは、吉田の優子に対する想いだった。1966年6月30日、日本武道館は熱気で包まれている。入口で来ぬエリーを待つ健。暫くし健はひとりで歩き始めた。
島本健
エリー
優子
吉田
浅井
能勢
加藤
健の母
カメラマン
広告代理店プロデューサー
都電の車掌
監督、原作、音楽
脚本
製作
撮影
美術
美術監督
編集
照明
録音
助監督
プロデューサー
アソシエイト・プロデューサー
主題歌
スチール
製作協力
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