清里めぐみ
加村真理子
生理になると男の体を求め、関係後、相手を殺す女とその過去を描く。脚本はこの作品がロマン・ポルノ50本目の執筆となる「花と蛇 地獄篇」の桂千穂、監督は「ひと夏の出来ごころ」の加藤文彦、撮影は「オフィス・ラブ 真昼の禁猟区」の杉本一海がそれぞれ担当。
生理のはじまりかけていた真理子は、夜の浜辺で恋人の幸夫と激しく体を重ねていた。そのとき、後ろから腰を突きたてる動きが止まり、ガックリと崩れ落ちてきた。脇には血に濡れたジュース瓶が落ちており、銀色のボディのトラックが急発進した。真理子は復讐を誓った。二年後、銀色のトラックを探す真理子は甲府のクリーニング店に勤めていた。ある日、真理子はとうとう、あのトラックと出会い、運転手の川津を誘うと、河川敷にトラックを止めた。生理のはじまった真理子を川津が責めたてる。エクスタシーに陶酔した真理子は、凄絶な笑みを浮かべると、小型ナイフのペンダントで川津の下半身を引き裂いた。目的を果たし、甲府を去ろうとする真理子の前に田名部という男が現れ、彼女は好意を持った。ある夜、真理子がクリーニング屋のワゴンで国道を走っていると、生理がはじまった。そこへ、大型トラックが近寄ってくると、運転手の堂之本は彼女をレイプしようとする。そのときも、真理子のペンダントが光った。翌日、堂之本の死体を検死する刑事の中に、田名部の姿があった。田名部はプラスチックのケースに入った幸夫の写真を拾った。その夜、生理が終らない真理子は、タクシーに乗ると、運転手の三好を誘惑すると、モーテルに入る。エクスタシーに昇りつめる真理子は、三好の下腹部を三度、四度と切り裂いた。甲府を去ろうとする真理子に、田名部から電話が入り、デートをすることになった。ホテルで、田名部のズボンのジッパーに手をかける真理子に、彼は幸夫の写真を見せた。“刑事だったのね、好きだったのに”と咳くと、体を重ねた。そして、何度目かのオーガズムに二人がたっすると、真理子の歯が田名部の喉を噛みちぎった。数日後、夜の東京を赤いドレスの真理子が歩く。高級車が真理子に近づくと、彼女は運転手に笑いかけた。車は彼女を乗せると、夜の光の海の中に消えていった…。
監督
脚本
原案
撮影
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
プロデューサー
選曲
スチール
制作補
[c]キネマ旬報社