谷ナオミ
千世
戦前、左翼運動を厳しく取締った特高警察の残酷な私刑を描くSMポルノ。脚本は「新・団地妻 売春グループ13号館」の久保田圭司、と大村順一、監督は「実録・元祖マナ板ショー」の藤井克彦、撮影は「レスビアンの世界 恍惚」の畠中照夫がそれぞれ担当。
秋沢家の女中、千世は令嬢弓子のお供で上京の途中、列車のトイレの中で陸軍の将校に犯された。弓子の兄、隆之は大学生だが思想問題で特高に追われている。二人が隆之の下宿に着いて久しぶりの再会を喜び合っていたが、突然数人の特高が押し入って来た。隆之は脱走したものの、弓子と千世は警察に連行された。千世を調べていた特高主任の冬木は部下に千世の拷問を命じてから、弓子には一転してやさしい態度で接した。冬木の態度に安心した弓子は、隆之の居場所を告げた。冬木の部下が部屋を走り出て行くと、冬木は弓子に襲いかかった。そして弓子を犯しながら、冬木は隣室の見える秘密戸を開けた。隣室では裸にされた千世が、特高たちに拷問されているのが見えた。二年後、ショックを受けた弓子は精神を病んでいた。太平洋戦争が勃発、逮捕された隆之は最前線に送られた。非常体制をひかれた国内では各地に軍が駐留することになり、秋沢邸も将校クラブに使用されることになった。ところが千世は、陸軍少佐鳴海を見て、二年前、列車の中で自分を犯した将校である事に気づいた。鳴海も千世の事は、千世が拷問を受けている時に冬木を訪ねていたので覚えていた。鳴海の上官の内藤大佐は、肉感的な千世に目をつけていて、ある夜、用事にこと寄せて千世を犯した。その夜明け頃、千世は弓子が従兵に犯されているのを見ると、血が逆流するような怒りに燃えるのだった……。
監督
脚本
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
スチール
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