国田昌子
M子
47年に岩波映画でテレビ・ドキュメンタリー「黒いすじを追って」を撮って監督デビューした28歳の手塚正己が、はじめて撮った自主製作映画。主演の国田昌子は、この映画どおりの生活をしている28歳の女性。(16ミリ)
セミ・ドキュメンタリー風の劇映画。両親と妹と一緒に東京の住宅街に住んでいるM子は、都心の出版社に勤めている、平凡だが、どこかちょっと変わったところのある女の子だ。何に対しても情熱を燃やすことのできない彼女は、16ミリのカメラの操作を習い、正月の浅草を撮ってみるが、撮り終わっても淋しさが残るだけだった。
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