「妻たちの午後は」より 官能の檻
「妻たちの午後は」より 官能の檻
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「妻たちの午後は」より 官能の檻

1976年5月1日公開、72分
R15+
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時の流れのままに失った過去の愛を取り戻そうともがく人妻を描いた中山あい子の原作小説の映画化。脚本は「暴走パニック 大激突」の田中陽造、監督は「団地妻 肉体金融」の西村昭五郎、撮影は「女教師 童貞狩り」の姫田真佐久がそれぞれ担当。

ストーリー

時は何事もなく静かに流れていく。佐倉静江の妻の座も平穏そのものである。静江の友人で名古屋に住む正子は、静江をアリバイ工作に利用しては浮気のために月に数回上京してくる。その正子の浮気の相手が、瀬木明だと知った静江に、かすかに嫉妬の思いが走った。瀬木は高校時代、陸上選手として“千五百米・x分xx秒”に人生の全てをかけた男だった。数日後、静江は瀬木と会った。彼は捕獲器に巨大なネズミを飼っていた。ネズミを水中に沈めながら「帯を解け!」と命じる瀬木をののしる静江。だが、静江は荒れすさんだ現在の彼を愛しく感じながら体をあずけるのだった。瀬木の隣人の直子の愛も屈折していた。愛情も取り引きと考える一流商社マンの夫に我慢ができず別居している直子は、彼女にまだ未練のある夫がアパートの前のブランコにゆれながら彼女の部屋をながめているのを知りながら、その部屋で別の男と情事にふけっているのだった。数日後、正子が行方不明になった。上京した正子の夫が静江に瀬木のアパートに案内させた。静江も原因は瀬木だと思ったが、正子は来ておらず、逆に瀬木は、自分を疑った静江をなじった。正子の夫を送った静江はその足で瀬木のアパートに戻った。だが、公園で静江を待っていた瀬木は、学生たちの内ゲバにまきこまれ血まみれで倒れていた。彼は潜かに過激な思想活動をしていたらしい。死に際に瀬木は、“x分xx秒”とつぶやいた。彼の生きる目標だった千五百米のタイム。その意味は静江だけが知っていた。やがて、静江は、瀬木の愛したネズミを前に衝動的に別の男に抱かれ、瀬木に想いをはせながら、絶望的な淫愛にふけるのだった……。

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作品データ

映倫区分
R15+
製作年
1976年
製作国
日本
配給
日活
初公開日
1976年5月1日
上映時間
72分
製作会社
日活映画


[c]キネマ旬報社