福田勝洋
石井英夫
卒業、それは若者にとって新しい門出の日。しかし、実際にはゆれうごく青春の不安と焦燥の一駒なのだ。このような時期の若者の衝動的な行動を鋭く描く。脚本は「絶頂の女」の斉藤信幸、監督は「暴行!」の沢田幸弘、撮影は「女高生(秘)白書 肉体収容所」の仁村秀信がそれぞれ担当。
卒業式の前日。高校には、それぞれの人生の分岐点に立っている者のある種の感傷と焦燥がただよっている。石井英夫もそんな一人。スポーツで大学に進学することについて、悩んでいた。また、姉と姉のヒモ・滝沢との三人の生活もそのすさんだ気持に迫車をかけた。その日、英夫は友人の中山、木内、南らと英語の女教師・松宮和子を犯す計画をたてる。英夫がチョット学校を抜けた間に、仲間の連中は、松宮に暴行。そこへ帰って来た英夫。大学への入学金を収めなかった英夫。その夜に英夫を同級生の蘭子がたずねて来た。一郎とのかけおちを手伝ってくれと。しかし、結局蘭子と一郎は二人で車をぬすみ出し逃亡。残った英夫は松宮先生を誘い出す。しかし、松宮先生は字崎先生をいっしょに連れて来た。英夫はそれを見て、走り去った。英夫は、一郎からモーテルに来てほしいという電話を受ける。三人でたのしくやっている最中に、蘭子の母と一郎の父が現われた。一郎は父といっしょに帰り、蘭子と英夫は茫然と見送った。冬子の店で、卒業生打ち上げの乱痴気パーティ。このことを知った松宮も心配になって訪ねて来た。英夫は今度はほんとうに松宮を犯す。警察に逮捕される。そして、刑事に説得され、釈放されるが英夫は路上の車を奪って逃げる。松宮もしがみついて来た。そして、二人は警官をふりきって河原にいた。二人で車の時計を見る。十時。卒業式の時間だ。
石井英夫
松宮和子
石井冬子
神部蘭子
青村早苗
早野一郎
南
中山
木内
藤田
辻
滝沢
宇崎
神部澄江
一郎の父
渡辺知美
刑事
監督
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
製作担当
企画
スチール
[c]キネマ旬報社