桜田淳子
黛夏子
姉の不可解な死の謎を追求する少女が、事件を追う過程で姉の実像を知ると共に、葛藤しながらも少女から大人へと成長していく姿を描く。脚本は「曽根崎心中」の白坂依志夫と安本莞二の共同執筆、監督は「極底探検船・ポーラボーラ」の小谷承靖、撮影も同作の上田正治がそれぞれ担当。
パリのモダン・バレー・レッスン場で練習を続ける黛夏子の許へ、東京から姉・雪子急死の連絡が入った。夏子は二年振りに、警察署の薄暗い死体安置所で、変わりはてた姿の姉と再会する。スタイリストの雪子は、カメラマンの佐伯次郎らと雑誌の仕事で三浦海岸へ行き、日没まで写真撮影をした後、一人別行動し、崖から転落死したという。警察の検死報告では、雪子は妊娠三ヶ月であり、男性関係を調査したが該当者が見つからず、そのうえ遺書があった事から、自殺と断定していた。雪子の遺書から死の動機を知る事ができなかった夏子は、姉は自殺したのではないと彼女の死に疑問を抱いていた。雪子が住んでいたマンションに来た夏子は黄色のポルシェを運転する男に襲われる。その事件を契機に夏子は姉が自殺したのではないと確信し、真相をつきとめようと行動を開始した。黄色いポルシェの持ち主を調べていた夏子は、戸川が雪子と組んで同型車を八台販売していた事をつきとめる。そして、八人のうち有力な容疑者五人がリストに残ったが、混沌とした事態の中で、夏子はやり場のない怒りと悲しみを感じていた。そんな夏子を暴走族が襲うが、ニューキャスターで、雪子と接触事故を起こしたことが縁で知り合った風間に偶然、助けられた。それがきっかけで夏子は風間を慕い、交際し始める。風間の職場を訪れた夏子は、彼の留守中、デスクの上にあった雑誌のページを無意識にめくるうち、ある写真に目を奪われた。女性モデルの背景に、雪子が死んだ岩壁が写っている。ページの隅には「カメラ佐伯次郎、スタイリスト・黛雪子」と印刷されていた。佐伯を尋ねた夏子は、雑誌の掲載から外された同一現場の写真に、例の黄色いポルシェが写っているのを発見する。そして、その写真には車のプレート・ナンバーが鮮明に写し出されていた。夏子が見つけた車の持ち主を捜すうちに、次第に冷酷な殺人の実態が明らかになっていくのだった。
黛夏子
黛雪子
佐伯次郎
風間修
深水
戸川
神津
岡野
三村
圭子
刑事
CFディレクター
監督
脚本
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
製作担当
企画
企画
スチル
協力
協力
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