カナリヤ殺人事件
カナリヤ殺人事件
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カナリヤ殺人事件

1929年公開
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最もハイブロウな探偵小説家として著名なS・S・ヴァン・ダイン氏の代表的名作を映画化したもので、「都会の幻想」「忘れられた顔(1928)」等に妙技を示したウィリアム・パウエル氏の主演映画である。「モダンガールと山男」「龍虎相摶つ」のアルバート・シェルビー・ル・ヴィノ氏と「娘十八映画時代」「恋してぞ知る」のフローレンス・ライアソン女史とが共同で改作並びに脚色し、「船隊入港」「紳士は金髪がお好き(1928)」のマルコム・セント・クレア氏が監督した。助演者は「人生の乞食」「オール持つ手に」のルイズ・ブルックス嬢、「戦艦入港」「女の一生」のジェームズ・ホール氏、「野球王」「父と子」のジーン・アーサー嬢、「女の一生」「姫百合の花」のグスタフ・フォン・セイファーティッツ氏等でその他チャールズ・レーン(チャールズ・レヴィソン)氏、ローレンス・グラント氏、E・H・カルヴァート氏、ユージーン・パレット氏等が出演している。カメラは「船隊入港」「セレナーデ」のハリー・フィッシュベック氏担任。

ストーリー

「カナリヤ」ことマーガレット・オデル西71番街184番地居住。9月10日午後11時前後自宅に於いて扼殺さる。住居は荒され、宝石類全部盗まる。死体は翌11日朝女中アミー・ギブソンに発見さる。 ニューヨーク警察本署の右の発表によって知られる通り人気の頂点に立っている美しい踊り子マーガレット・オデルが何者かの手にかかって無残にも扼殺された。彼女は「小鳥のレビュー」にカナリヤを演じて以来カナリヤと呼ばれてブロードウェイ第一の花形となり了わせたが、結婚には失敗し、ひたすら金持ちの漁色家連を弄絡して虚栄の生活を続けようとしている妖婦であった。彼女をめぐる男たちの何人か下手人であろうか。カナリヤから恋文を種に金をしぼられていた仲買人のマニックスであろうか? カナリヤに夢中になっている半狂いの医師リンドキストであろうか? 政敵に秘密を売るといって脅迫されていた政治屋のクリーヴァーであろうか? 息子のジミーがカナリヤに欺かれようとしているのを憂えたスポッツウッドであろうか? 警察本署の殺人課の警部ヒースはしかし右の4人の誰も犯人ではないという意見だった。ヒースが嫌疑をかけたのはカナリヤと隣り合せて住んでいる同じレビューの踊り子アリス・ラ・フォスと、アリスの恋人で最近彼女と仲違いしてカナリヤに近づいていたジミー・スポッツウッドであった。ヒースは2人の中の1人が犯人に相違ないと睨んだ。そしてカナリヤ殺害の現場を衣裳戸棚の中から目撃していた男があることが立証されたのでその男を訊問することになったが、彼もまた自宅でカナリヤと同じように扼殺されて了った。容疑者ジミーの父親スポッツウッドの親友であり、ニューヨークの地方検事マーカムの友人であるニューヨーク社交界の紳士フィロ・ヴァンスは親友の息子の寃を証明しようというので、この不可解な殺人事件の研究にとりかかった。そしてヴァンスは遂に何人が下手人であるか、下手人が如何にして鍵のかかったカナリヤの部屋へ入り而して出て来たか、閉ざされた扉の中から如何にしてカナリヤの悲鳴が聞えたか、そしてトニー・スキルは衣裳戸棚の中に何故に潜んでいたか、そしてまたカナリヤ殺しの動機が何であるかを知ったのである。ヴァンスの説明は?

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作品データ

原題
The Canary Murder Case
製作年
1929年
製作国
アメリカ
初公開日
1929年
製作会社
パラマウント映画


[c]キネマ旬報社