小松方正
竜野忠
暴力組織の新旧交代に伴う激烈な内部抗争に集点を絞り、その中で、翻弄される若いヤクザたちの友情、裏切り、戦い、生きざま死にざまを描く。脚本は「総長の首」の神波史男と「宇宙からのメッセージ MESSAGE_from_SPACE MESSAGE from SPACE」の松田寛夫、監督は「まむしの兄弟 二人合わせて30犯」以来四年ぶりの工藤栄一、撮影は「トラック野郎 一番星北へ帰る」の中島徹がそれぞれ担当。
大阪に本家を置き、全国に配下六〇〇の団体を持つ大組織石黒組の若頭山崎新一郎が突然交通事故で死亡した。石黒組若頭の地位は次期石黒組々長の椅子が約束されているだけに、石黒組若頭補佐・浅倉組々長と花村組々長の二人は互いに、若頭の椅子を狙って目を光らせていた。その浅倉組と北九州竜野組とは親子の盃を交し、頻繁に行き来していた。九州には、血縁で結ばれていたもう一つの組、大場三兄弟という兇暴な兄弟を中心にした藤岡組があった。藤岡組は大組織の傘下に入っておらず、そのため竜野組に押され、かろうじて土木業で凌いでいる。竜野組若衆、根岸昇治と水沼啓一は行儀見習のため、浅倉組に預けられていたとき、朝倉組系津ケ谷組の若衆、相馬年男と意気投合、それ以来三人は、いつも一緒だった。ある日、啓一がカラオケで唄ったプロ顔負けの唄が元で三人はその場に居合せた大場兄弟と喧嘩となってしまった。その時、年男はその場にいた昇治の妹、明子と知り合い、その後すぐに竜野組長の仲介で婚約する。数日後、昇治、啓一ら竜野組若衆が大場三兄弟を襲う事件が発生した。一方、石黒組は空席となっている若頭の席を、当分の間、浅倉と花村の二人に預けると発表。不満でならない浅倉は、花村を蹴落すための行動を開始した。まず傘下の竜野組を破門し、竜野組と以前から小ぜり合いを繰り返している藤岡組を抱き込んで竜野を殺させる。そうすれば、親分を殺された竜野組代貸、池永はムショ兄弟の花村組の高木に泣きつき、もし高木が乗り出してくれば、縄張り荒しをすることになると浅倉組若頭津川は計算したのだ。津川は年男に竜野殺しの手引きを命ずる。年男は友を裏切ることに動揺するが、弾かれたように行動してしまう。竜野組がじゃまでならない藤岡も津川の取り引きに乗った。そして大場兄弟の末弟、登が竜野を殺害、その場にいた年男を見た昇治と啓一は不信に思い、年男をリンチにするが、明子と池永の口利きで命だけは助けられる。池永はムショ兄弟高木から武器を仕入れ、藤岡組に殴り込みをかけ、大場兄弟を仕止めたものの、藤岡の首を取ることはできなかった。気の弱い池永の弟、誠三は警察の取り調べに、武器の入手先などをぶちまけてしまい、池永は組の再建を約して逃亡生活に入り、こうして明治以来三代続いた竜野組は潰れた。浅倉は計画通り石黒組若頭になったが、就任直後、逃亡していた昇治に射殺され、昇治も惨殺されてしまう。しかし、浅倉組は、びくともせず、津川と藤岡は血縁の盃を交す。明子と共に大阪に逃げた年男は、麻薬の虜になっていた。そこへ、逃亡に疲れた池永がやってきて、麻薬の売買をして竜野組の再建をもちかける。年男は資金集めのため、スター歌手になった啓一から三百万円を強請取るが、浅倉組の釜本に横取りされてしまった。二人は釜本、津川を殺して金を取り戻すが、池永は射殺され、辛うじて逃げた年男は、その金を啓一に送り返し、あてどもなく雑踏を歩き廻った。そして、昭和五十三年四月、大阪大正区の路上にて相羽年男二十六歳、津川組々員により射殺された……。
竜野忠
竜野芳子
池永安春
池永里子
池永誠三
松永松恵
和田元司
石田伝一
谷敏明
古川保
若い衆A
若い衆B
若い衆C
和田のじいさん
老婆
女A
女B
女C
根岸昇治
根岸明子
水沼啓一
藤岡英信
藤岡伸子
大場建
大場淳
大場登
大場兄弟の母
江口守弘
柿沼真治
士居勝利
若い衆イ
若い衆ロ
若い衆ハ
若い娘
中年の女
石黒光喜
山崎新一郎
浅倉広吉
津川武志
小西則夫
若者A
若者B
若者C
若者D
若者E
相羽年男
中学時代の年男
年男の母
年男の母の情夫
花村秀夫
高木進吾
釜本博
尾沢
前田
金井
木暮吉光
医者
看護婦
津川の女
マネージャー
客
刑事
釜本の情婦
拳銃の密売人
客A
客B
グループサウンズ
クラブの歌手
監督
脚本
脚本
原作
撮影
音楽
美術
美術
編集
照明
録音
助監督
助監督
助監督
企画
企画
スチール
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