野沢雅子
星野鉄郎
全宇宙を覆う機械人間の猛威のさなか、殺された愛する父、母の復讐を遂げ、機械人間の絶滅を果たす少年の冒険を描くアニメーション。松本零士の同名のTVシリーズを母体に、新たに劇場用映画に構成したもので、脚本は「博多っ子純情」の石森史郎、監督は「宇宙海賊 キャプテンハーロック」のりんたろう。撮影は福井政利がそれぞれ担当。
999号が発着する地球メガロポリス・ステーションを中心とした超近代的な大都会とは、全く対照的にスラム化したダウンタウンに住む星野鉄郎は、銀河鉄道全線の定期券を盗んで機械人間のポリスに追われていた。その鉄郎を母そっくりな謎の女性メーテルが救った。五年前、鉄郎が十歳の頃、機械伯爵の率いる人間狩りの一団に母親が殺された。地球の金持ち人間たちは、競って機械人間の体を買い、千年の寿命を得たが、貧しい人たちはそれも出来ず、次々と殺されていくだけだった。鉄郎は母の形見のペンダントを胸に、アンドロメダに行って永遠の命をもらい、機械伯爵へ復讐を誓っていた。鉄郎はメーテルと共に、銀河鉄道999号に乗って旅に出た。最初の停車駅は、土星の衛星の一つタイタンで、メーテルは胸を撃たれ連れ去られ、鉄郎は危ういところを、不思議な老女に救われる。メーテルを連れ去った山賊の首領アンタレスは、数少ない生身の人間で、鉄郎が機械人間ではなく、しかも親の仇である機械伯爵を討とうと知って、同志としてメーテルを返してくれた。鉄郎は、アンタレスから、機械伯爵の住む時間城の場所を女海賊エメラルダスが知っていると聞き、老女の息子トチローの持っていた銃を抱いて、メーテルと共に、再び999号に乗って旅に出た。暫くして、999号にクィーン・エメラルダス号が接近してきた。そして、時間城の現在位置が、トレーダー分岐点であることを告げると、エメラルダスは再び飛び立っていった。トレーダー分岐点、それは999号の次の停車駅。人間や機械人間の吹きだまりの絶望の街だ。鉄郎は酒場の親父から、トチローの居場所を聞いて会いに行く。トチローは機械伯爵と果敢に戦っていたが、力尽きて、すべてを鉄郎に託すと、生命体となって宇宙に消えた。暫くして機械伯爵の放った無法者に襲われ、苦闘していた鉄郎は、トチローの友人キャプテン・ハーロックに救われる。なんとか時間城に潜入した鉄郎は、人間に郷愁を感じ仲間になった伯爵の女、リューズの助けと、応援に来たアンタレスと共に戦った。体の中に無数の不発弾を埋めこんでいるアンタレスが、胸を撃たれ、そのショックで不発弾が誘発して、そのうちの一つが機械伯爵の肩を砕いた。そして、鉄郎は命乞いする伯爵の頭に銃弾を浴びせ、遂に父、母の仇を討った。そのとき鉄郎は、機械の体を人間に与えるアンドロメダ星の破壊を考えた。その星さえなければ、人間は人間らしく生きられる。キャプテン・ハーロック、エメラルダスに見送られ、鉄郎はメーテルと共に、999号でさらなる旅に向かった。しかし、メーテルの表情はなぜか暗い。十六歳になった鉄郎は、メーテル、999号の車掌、クリスタルガラスの体をもったウエートレス、クレアと誕生日を祝った。やがて、数々の戦艦に迎えられて、999号はアンドロメダに着いた。そこで待っていたのは、アンドロメダを支配する女王プロメシュームだ。そして、メーテルは何と、女王の娘だった。裏切られた気持で無念の鉄郎。部品にされるべく、手術室に運ばれる鉄郎。しかし、ハーロックとエメラルダスの砲撃がアンドロメダを揺るがせた。一方メーテルも、鉄郎を救出しに手術室へ入った。鉄郎と母親の板ばさみで苦しむメーテル。鉄郎はメーテルの父の生命体の入ったペンダントを投げつけた。爆発するアンドロメダを後に、鉄郎とメーテルは999号に飛び乗った。窓から爆発するアンドロメダを見てホッとする鉄郎の首を、突然現らわれたプロメシュームが締め上げた。苦しむ鉄郎。しかし、プロメシュームに抱きついたクレアが自爆して、女王と共に砕け散った。999号が地球に着いた。そして鉄郎は、再び旅に出るメーテルをいつまでも見送り続けていた。
星野鉄郎
メーテル
キャプテン・ハーロック
エメラルダス
車掌
宇宙戦士トチロー
アンタレス
クレア
リューズ
機械伯爵
女王プロメシューム
監督
脚本
原作、企画、構成
作画監督
製作総指揮
撮影
音楽
背景
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美術監督
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編集
録音
音響効果
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製作担当
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企画
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