真湖道代
高杉千鶴
千鶴は、竜雲寺の住職浄泉のもとへ嫁いだが、二十八歳にして未亡人となり、妹沙織と途方に暮れていた。が、檀家総会で沙織に婿を取り寺を継がせようと決定した。やがて清道が婿として迎えられたが、遊びなれた沙織としては満足できず、男友達の次郎や菊井と相変ず関係を続けていた。一方、千鶴は真面目な清道に好感をいだき、清道も次第に沙織にあいそをつかし不倫の愛とは知りながら、千鶴を抱くのだった。二人の関係を知った沙織は、姉に復讐をするため、睡眠薬を飲ませ、かねてから千鶴に惚れ込んでいた菊井に犯させた。菊井は狂気して千鶴の豊満な肉体をむさぼるのだった。やがて清道が千鶴を助け出し屈辱に茫然としている千鶴に心の中までは汚れはしない、と訴えるのだった。
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