いかりや長介
薮井長介
“全員集合”シリーズ十一作目。今回は、いかりや長介が無能な医者に扮して、加藤茶たちの欲呆け集団との大騒動を演じる。脚本は「喜劇 男の泣きどころ」の田坂啓、監督は脚本も執筆している「必殺仕掛人」の渡辺祐介、撮影は「舞妓はんだよ 全員集合!!」の荒野諒一がそれぞれ担当。
東京の下町に薮井という医院がある。院長の長介は、自分を“下町の太陽”だと固く信じているが、近所では必殺病院と噂されている。同じ下町の酒屋・会津屋は、母親花子とヒデオ、あやめの三人で商売をしているが、ヒデオは働くのが大嫌い。そこで交通事故にあったと嘘をつき薮井病院に入院したが、結局はバレてしまい、即、勘当。医院にまた一人患者が来た。黒木組の三下やくざ忠次で、「仁義なき戦いをやって来た」と言うわりには、かすり傷だけしかない。黒木組は、この役たたずを持て余し、忠次の兄貴分の小原庄一を派遣して、忠次を医院で引きとってもらうように話をつけた。ある日長介はあやめと街で会い、彼女に恋するようになっていた。だが、あやめには、無医村を巡回診察するというヒューマニズム溢れる青年医・矢代五郎という恋人がいる。そんなある日、あやめは、庄一を会津若松から尋ねて来た父庄助が、疲労と暑さで路上に倒れているところを救い、親切に介抱して、帰してやった。さて、五郎は東北地方に行くことになり、丁度庄助のことが気になっていたあやめも、五郎について行くことになり、会津若松にたち寄った。ところが、庄肋の家を尋ねると大豪邸。会津一の大金持だったのだ。その上すっかり、あやめが気に入った庄助は、ぜひ養女に来てくれといいだした。一方、長介の恋の相手が自分の妹だと知ったヒデオは、ガラッと態度を変え威張り始める。かくして、ヒデオたち五人は色と欲から会津若松へと出発した。一方、黒木も庄助の財産に眼をつけ、土地の芸者、紅子を使って、色仕掛けで財産を横領しようとする。だが、長介は、黒木が自分は胃癌だと思い込んでいるのを利用して、彼を騙し、手術をすることにした。そして、黒木の腹を開いてから命が惜しければ庄助から手を引け、と強引に承知させるのに成功した。だが、開腹はしたものの後はどうしたらいいのか、長介は全然判らない。そこへ、五郎が現われて、無事手術は終った。面目まる潰れの長介たちは、互いに罪のなすりつけあいをするのだった。
薮井長介
荒井忠次
仲本工作
高木風太
加藤ヒデオ
小原庄助
小原庄一
あやめ
テツオ
花子
矢代五郎
黒木
紅子
美人女医
泥棒
芸者
患者
監督、脚本
脚本
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
スチール
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