美空ひばり
佐渡伸子
宮本幹也原作の『筏師ノンコ』より、「飛ばせ特急便 魔の十八号線」のコンビ甲斐久尊が脚本を担当、伊賀山正光が監督した、ひばり民謡の旅シリーズの第二篇。撮影は「皮ジャン・ブルース」の西川庄衛。
木場きっての老舗材木商“佐渡正”の佐渡正三郎も近頃はめっきり老いこんで病気がち、江戸っ子で男勝りの娘伸子は、あこぎな商売でのし上ってきた“但享”のやり口に我慢出来ない。依頼されていた建築資材の明細書を清村建設へ届けた伸子は「材木は但享と岡大作から入れることに変更した」と断られ憤然と引揚げた。この場に居合せた岡の息子健一は但享のやり方に義憤を感じて後を追うが、伸子は激しく罵倒した。帰途伸子は但享の子分が家屋立退の嫌がらせをしているのを得意の啖呵で追っ払ってやったことから、遺恨をもった子分と、伸子に横恋慕の但享の伜太一に銭湯帰りを襲われたが、健一に救われた。夏祭に賑う頃、伸子にもようやく健一を慕う心が芽生えたのだが--外国人記者団に木場伝統の“角乗り”を見せることになった組合長の佐渡正は、但享に子分を借りに行くが「娘を伜の嫁にというのなら別」といわれ、一人でもやってみせる、と席を蹴った。但享はそれを邪魔しようと佐渡正を骨折させた。伸子は角乗りは私がやると父を慰めた。当日彼女は曲乗りを次々とこなし拍手をあびた。それから数日後、木場の堀で佐渡正と岡大作の筏が衝突し、更に但享の筏師も加わって乱闘となり、共に警察に留置されたが互に譲らなかった。折から清村建設社長の呼び出しでニューヨークのセントラル・パークに建てる五重塔の建築用材を頼まれた伸子は、木曽に行って用材を買集めることにした。これを横どりしようとする但享も、父の岡社長からこれをきいた健一も木曽へ……木曽で伸子は但享と土地のボス早船からあらゆる妨害をされたが、健一の努力で営林署出入の木樵や筏師が集められたことを知り、一切の誤解がとけた。それでも妨害を続けた但享、早船は翌朝刑事に拘引されて行った--その頃木曽川を下る筏の群の先頭に伸子、健一の明るい顔があった。伸子の唄声があたりの静かな山々にこだまするのだった。
佐渡伸子
岡健一
佐渡正三郎
但馬享造
仙三
岡大作
お光
お光の弟
節子
洋子
頼子
頼子の兄
早船徳兵衛
但馬の子分・政
佐渡正の子分・権
佐渡正の子分・辰
小松
清村社長
大木専務
太一
運転手・時村
運転助手
岡木材の事務員
警官
警察係官
木曽の刑事
クラーク
清村建設社員
木曽の親方A
木曽の親方B
営林署員
早船の若者A
早船の若者B
早船の若者C
木曽の木樵A
木曽の木樵B
木曽の木樵C
木曽の筏師A
木曽の筏師B
木曽の筏師C
小頭
子供の母親
医師
留置場の女A
留置場の女B
芸者A
芸者B
伸子の女友達A
伸子の女友達B
但馬の子分A
但馬の子分B
但馬の子分C
但馬の子分D
岡木材の若者A
岡木材の若者B
岡木材の若者C
岡木材の若者D
木曽の飲み屋の女A
木曽の飲み屋の女B
木曽の飲み屋の女C
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