横山隆一が「ひょうたんすずめ」につづいて作った長篇色彩漫画映画。製作・原作・監督を彼自身が担当している。
ストーリー
ソーラン老人とオケサの二人は手製の蒸気自動車ヨサコイ号に乗り、大都会を出発、世界一周マンガ巡回上映の旅に向った。途中の村で悪漢皮屋にコキ使われていた気の毒な少年チョイナを助けて仲間に加え次の村に急いだ。その夜、満員の劇場で「ロケットフクちゃん」を上映した。一行は海を渡ってアフリカへ着くが、人食いゴビの砂漠をわたり万里の長城を経て美しい日本へ。ここで「勇敢な煙突号」を上映した。文明開化の明治時代に活躍したものの今は停年退職の機関車が交通地獄で再び陽の目を見、女性機関車と恋するという物語。やがてヨサコイ号はアメリカ西部の大平原につき、ゴースト・タウンで「ベガー・キング」を上映するが、お客はみんな足のない幽霊とわかってびっくり仰天、ほうほうの態で逃げ出す。しかし、マンガ映画の巡回は大成功、ヨサコイ号はカーニバルの花火にわきたつ町へたどりついたのであった。