ウォーリー・シュミット
エレーヌ
大江尭が脚本を執筆、本木莊二郎が監督したお色気もの。撮影は脇野良雄。
第二次大戦の末期。山間にある小さなナチの捕虜収容所は、独軍降伏のことも知らず数名が収容されているに過ぎなかった。そんなある日、収容されていたイボンヌは独軍の敗残兵オットーに犯された。捕虜のジムは、屋外作業の帰途連合軍の勝利を知り女収容所長エレーヌのために苦い思いをさせられていたことから、エレーヌを襲った。それを知ったオットーは、ジムとの関係を種にエレーヌと関係を持ち、二人で逃げること計画した。翌日オットーは収容員三名を縛りあげ、収容所もろともダイナマイトで爆破しよと導火線に火をつけた。必死の三人は互に力を合わせ縄をといた。部屋から飛び出す三人、火を消そうとオットーに体当りしたイボンヌとミシューエルの二人は、彼の銃弾に倒れてしまった。傍でオットーの仕打ちを目撃したエレーヌの銃が火を吹いて、オットーは彼女に倒された。一瞬の出来事に呆然とたたむジムを後に、彼女は湖の方へ姿を消していったのだ。
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