川崎敬三
石田森松
「温泉女中」の高橋二三がオリジナル・シナリオを執筆、「若い樹々」の原田治夫が監督した温泉シリーズもの。撮影は、「囁く死美人」の宗川信夫。
A温泉は、観光地でありながら観光バスも素通りする程の殺風景な所。それも鬼巡査と恐れられる望月警部補が、盛り場の巡察に目を光らせているからだ。一寸の怪しいふるまいも一切御法度のやかまし屋とあって、派出所の留置場にぶら込まれる者はあとを絶ない有様。ヌードタオルを売ってパクられたチンピラ森松も、この留置所のしギュラーメンバーの一人。今日も留置場内で、町のチンピラ衆と森松とが望月警部締め出し策をねっていた。旦那衆が鬼巡査を追放した者には、銅像を建ててやろうといった言葉が、大いに気にいったのだ。そこでユーモアに富んだ桃色騒動が、望月と森松の一騎打の型で展開されることになった。しかし、そんな陰謀計画があろうとは、つゆ知らない望月は実直な勤務が認められ、警視庁から表彰状をもらい、その帰途、B温泉でまち受けた森松は、B町の防犯協会員になりすまして、望月を口車に乗せた。打ち合せずみのこの町の女親分千代をはじめ、その子分が防犯協会代表になりすまして一枚加わってきた。奇妙なコンビの、望月と森松は、B町銀座に出かけた。胸に一物ある森松は、射的屋に誘い込んでおねえちゃんにモーションをかけさせたが、反対に売春容疑で逮捕するなど、次から次の波状攻撃も失敗に終った。業をにした森松は、夫婦約束のあるストリッパー夏子を使って女の涙で泣き落し戦術に出た。ところがどんな風の吹き廻しか、望月は、夏子の愛情にホダされてしまった。時も時、一斎取り締りの話がもちあがり、自分の行状を職務遂行ということでごまかし、観光業の暴露に一役買ったことから、夏子に警察官にあるまじき卑劣漢と、ののしられ人間の愛情をかえって教えられることになった。鬼刑部もホロッとするのだった。
石田森松
望月六郎太
夏子
望月マリ
小泉巡査
犬丸千代
熊本警部
真田
鯉奴
西郷署長
青柳
花子
かおり
かおりのひも留
A町の射的屋の女
B町の射的屋の女
さくら屋の支配人
芸者置屋の女将
スタミナの辰
エロ写真売り
ポン引き
臨検の巡査A
臨検の巡査乙
旦那衆七人組
太郎
佐々山
温泉客A
温泉客B
バス車掌
中年芸者
娘A
娘B
ヌードスタジオの男
旅館の番頭
年配の巡査A
年配の巡査B
列車の車掌
若い巡査
婦人A
婦人B
婦人C
客
芸者
さくら屋の女中
風呂場の男A
風呂場の男B
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