田宮二郎
田村信一
「続忍びの者」の高岩肇がオリジナル・シナリオを執筆、「わたしを深く埋めて」の井上梅次が監督した活劇もの。撮影もコンビの渡辺徹。
初秋の羽田空港に、一人の老人が国際線に乗り込んだ。水島仙三郎--暗黒街の黒幕であり、汚職事件には必ず捜査線上に浮んでくる人物である。がその巧みな行動で、姿をくらます水島に若手刑事はいつも無念の涙をのんでいた。特に田村刑事は、彼の追求をゆるめなかった。マリン温泉事件の汚職捜査中、水島達の罠で刑事生活に別れた田村は、更に復讐の念に燃えていた。今日も、ジェット機に乗りこむ水島を、フィンガーの遠くから見つめる田村であった。田村は法の力で縛ることの出来なかった暗黒街の組織を非常手強で壊滅しようと考えていた。捜査は水島の背後には、中央不動産、赤倉興業、亜細亜建設が関係しており、特にマリン温泉タワー建設に関する汚職には亜細亜建設が強力なつながりをもっていることをかぎつけていた。そして今、水島と暗黒街を結ぶ女、貴金属商パールハウスの女社長寺田三千代の存在を知って、田村は歓喜した。機会が到来したのだ。仲間は、中西俊郎、彼の父は現在の中央不動産社長の神田に殺された中西建三であり、今日のために射撃に腕を磨いていた。第二の男は杉野浩、プロボクサーでその強烈な左フックはドスのレフトと騒がれていたが、彼の女朱実を神田に取られたことを恨んでいた。最後の男は沢本健、彼は水島の輩下赤倉組にシマをとられた山辰組の幹部でピストルの名手であった。この四人で計画は練られた。赤倉興業のタワー完成パーティーの日、と決められた。タワー爆破の火薬の入手、そして護衛と役割は決った。“毒には毒をもって制すべし”今水島と田村の決戦は刻々と迫っていた。
田村信一
中西俊郎
杉野浩
沢本建
寺田三千代
寺田佐知子
由美
大崎明
山下辰次郎
渋沢五郎
朱実
水島仙三郎
神田社長
赤倉興業社長
大藤社長
赤倉興業浦部
赤倉興業山本
赤倉興業松尾
坂田刑事
松本支配人
社員A
社員B
社員C
水島の秘書
バーテン
マネージャー
ボーイA
ボーイB
ボーイC
遠藤の秘書小西
遠藤家風呂番
百姓A
百姓B
射撃クラブの係員
射撃クラブ会員A
射撃クラブ会員B
射撃クラブ会員C
赤倉組乾分A
赤倉組乾分B
赤倉組乾分C
赤倉組乾分D
赤倉組乾分E
赤倉組乾分F
タワーの電気係A
タワーの電気係B
タワーのマネージャー
タワーの事務員
看守
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