三橋達也
北見次郎
安藤日出男のオリジナルシナリオを「のら犬作戦」の福田純が監督したアクション・ドラマ。撮影もコンビの内海正治。
国際秘密警察から派遣された北見次郎は、アラバンダ共和国虎の牙将軍と呼ばれるクリマの用心棒となってひそんだ。日本から秘書として明石梨江もクリマの側にいた。クリマは、ダム建設資材買付けのため、彼の忠臣サバトをつれて東京へおしのび旅行にたった。梨江の懇願で北見も一緒にあとを追ったが、東京のアラバンダ大使館では、非公式なクリマの来日を心よく思っていなかった。梨江の父明石大佐を訪ねた北見と梨江は、大佐が謎の失踪を遂げているのを知った。軍隊時代技師研究所にいたという大佐の身辺は、北見には危険なものに感じられた。国際ホテルでクリマに会った北見は、その行動に強い興味をもった。ダム建築資材の入札会の日、クリマはダム建設には関係のないボンベを大量に仕入れた。大佐とボンベの間に何かある。この北見の行動をさぐたクリマとサバトは、北見の身許を知り、消そうとはかった。しかし、北見は一瞬早く、クリマが梨江を人質に大佐を監禁している事実を暴露した。全てを知った大使館の駐在員は、クリマを売国奴とののしり北見の説明も聞かず拳銃を四人にむけた。が北見は得意のガンさばきで銃を奪い返し、大佐が監禁されている毒ガス工場へと駈けつけた。大佐は、クリマのあくことない戦争への意欲の犠牲となり、毒ガス作りをしていたのだ。そして再び北見の口から意外な事実が……クリマ将軍も大佐も中野学校の同期生であり、クリマは内戦の時に現地で功を遂げ虎の牙将軍となったのだという。そして北見も同じ中野の出身だった。
北見次郎
クリマ
サバト
佐久間
明石梨江
松下令子
大牟田
赤木
ズンバ大佐
カジャル
明石大佐
ベランコ
ヘンリー
産業大臣
産業大臣秘書官
[c]キネマ旬報社