丹波哲郎
秋月左近
「第三の忍者」の田坂啓がシナリオを執筆「続道場破り 問答無用」の菊池靖と丹波哲郎が監督したサスペンス時代劇。撮影は「暗殺」の小杉正雄。
竜ノ口藩は回船問屋阿波屋千代蔵に命じた密貿易で莫大な砂金を蓄えた。が、一年後全国に蔓延したコレラで死者続出、おまけに密貿易の科で城主は切腹し、藩は取潰され竜ノ口城は死の街と化した。それから二月、荒廃した城下の旅篭、奈可川屋は砂金につかれた亡者共で賑わっていた。浪人秋月左近もその一人だ。一方、阿波屋の用心棒黒木耀蔵は竜ノ口城の築城家幽斎を責め、砂金のありかを吐かせようとしていた。また、旧竜ノ口藩江戸留守居役田井中典膳をはじめとする虚無僧の一団も、幽斎を奪回しようと暗躍をはじめた。典膳らは、生き残った佐代姫をたて、竜ノ口家再興をくわだてたのだ。そんなある日、左近は典膳に幽斎救出に力をかしてほしいと懇願された。事情を知り、同情した左近は、黒木をだまし、幽斎を連れだす計画をたてた。しかし、そんなとき、阿波屋が帰ってきて計画は頓座した。阿波屋は、連れ帰った幽斎の娘千里に地獄の責苦を与え、ついに幽斎に砂金のかくし場所を書かせた。これを知った左近は、腕にものをいわせて、絵図面を強奪した。が、ふとしたことから、佐代姫に出会った左近は、その絵図面が偽ものなのを知った。佐代姫は砂金のあり場所を知っていたのだ。翌日、阿波屋に捕えられた佐代姫を逃してやった左近は、明日の再会を約した。しかし当日佐代姫はこず、阿波屋を追って入った城内では、黒木のために阿波屋は殺されていた。左近も、多勢の武士に捕われた。黒木は幕府の隠密で、隣藩稲葉監物を動かし、砂金探索に当っていたのだった。さらに稲葉らは、幕命で竜ノ口城に火をかけた。急を知ってかけつけた佐代姫に救われた左近は、稲葉らの殺陣に斬ってはいった。左近の白刃はさえ、稲葉、黒木らは全滅した。しかし、佐代姫は流れ矢に当り、左近の腕の中で死んでいった。
秋月左近
佐代姫
田井中典膳
築城家幽斎
娘千里
阿波屋千代蔵
阿媽港八郎
舵取り小六
鳴門の音五郎
黒木耀蔵
伊賀
稲葉監物
おゆき
おぎん
虚無僧
福永主水
伊藤逸馬
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