土方弘
ハイネの牧
花登筐の原作を、花登筐と、「東京は恋する」の才賀明が共同で脚色、「秩父水滸伝 必殺剣」の野ロ晴康が監督した“大日本喜劇”シリーズ第四作目。撮影は「悪太郎伝 悪い星の下でも」の永塚一栄。
殺し屋の町と称するある町で、この町を牛耳る五光会のボス佐々木が、スペードのエースのカードとともに射殺された。あわてた残りの四人、井川、岸田、桜田、雲井は、殺し屋プロダクションの社長に早速護衛の殺し屋を注文した。彼らは、上司の須藤を殺し、その復讐のために、須藤の一子丈太郎ことジョーに狙われていたのだ。厳重なテストの結果、大日本を代表する殺し屋は、爆薬入りのソロバンを使うセンバの崑松、詩人ハイネの牧、さらに銃を仕込んだバットを振るONのカネ、手裏剣と包丁でトドメを刺す板前姿の包丁の辰、それに水爆的パチンコ使いのキラー紳士チビ、を中心とする十人が足の裏にホクロのあるというジョーを捜しに街へ出た。隣の町では、ボス安西が殺し屋の動きを察知し、二人で一人前の丁、半を使い崑松にあたらせたが、二人を倒したのは、崑松とつい今しがた兄弟となった修理工の次郎だった。一方牧はかつて彼が愛した恋人ミヨとそっくりな女エミにバーにつれこまれた。エミは安西の娘で薬大出の毒殺専門の女殺し屋であった。安西は新たに四人の珍妙な殺し屋、マドロスの銀006、国定の重治、ポケットのモンキーの四人を雇った。スペードのジョーから来た決闘状で牧と庖丁、崑松、チビ、ONがマドロス、国定、006、ポケットと対決し、負けたマドロス組がこの町から退散した。崑松らの必死の探索にも係らず、ジョーは一向姿を現わさず、遂に五光会のメンバーは雲井一人になってしまった。が、ついに真相がバレた。雲井がボスの利権を一人じめにしようと、安西と共謀してジョーの名前を使って殺していったのだ。だが憤った本もののジョーこと次郎は、雲井を呼び出し射殺した。悪人に利用されて怒った殺し屋たちは、次郎に味方して安西一派を倒した。自首して出る次郎を残し、殺し屋たちは、また新しい仕事を求めて汽車にのった。だが。これが刑務所行きの汽車とは誰も知らなかった……。
ハイネの牧
センバの松
庖丁の辰
ONのカネ
チビ
マドロスの銀
国定の重治
ポケットのモンキー
006
上方の丁
上方の半
ゴン
エンマ
龍
鉄
陳
代々木
井川
岸田
桜田
雲井
安西
イノ
六
サブ
チヨコ
エミ
明美
プロダクションの女
忍びの寛太
次郎
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