山本圭子
ア太郎
赤塚不二夫の原作を、「ゲゲゲの鬼太郎(1968)」の辻真先が脚色し、演出には西沢信孝と岡崎稔があたったNETテレビ系列放映作品の第三、第九話。
○デコッ八のもーれつ子分、江戸っ子八百屋のア太郎は喧嘩早いか働き者。その気っぷに惚れこんで、デコッ八は子分になることを勝手に宣言。店を手伝いはじめたのはよいが、喧嘩ばやくて失敗ばかり。だが自分のために一所懸命働くデコッ八の姿に、ア太郎は子分にしようと思った。○男の中のもーれつ男。お使いの途中、デコッ八はわんばく小僧に捕えられたネズミを助け店に連れ帰った。ところが、このネズミが店内の品を片っ端しから喰い荒した。それが因で、デコッ八は家出した。ア大郎はそんな彼を心配して、×五郎に行方を探させた。その頃、デコッ八は故郷に帰って、せっせと畑を耕していた。それは、弁償金を稼ぐためだった。○ア太郎もーれつ大誤解。デコッ八が配達から帰ったというのに、ア太郎は不機嫌な顔をして口をきかなかった。おまけに店を出て行けという。だが、デコッ八には、ア太郎の怒っている理由がわからなかった。その理由は、デコッ八と乾物屋のお花ちゃんとの仲を嫉妬した男が、デコッ八がア太郎の悪口を言いふらしていると告げ口したからだった。