大友柳太朗
むっつり右門
大友柳太朗の右門捕物帖シリーズ第二作。「殿さま弥次喜多」のコンビ鷹沢和善の脚本を、沢島忠が監督した。撮影は「旗本退屈男 謎の幽霊島」の伊藤武夫。
札差天満屋の女中お加代は、弟が持ち出した店の金三両を主人にかえすため、恋人の巳之吉と橋場の寮を訪れた。が、そこには天満屋の死体があった。入れちがいに出ていった浪人があやしい。乞食の留から脅迫されたが、浪人に会うには三社様へ行けと耳打ちされた。天満屋殺しの兇器は近江屋の持物だが、その近江屋は大阪にいるという。敬四郎は浪人半田権九郎を犯人と目した。権九郎はヌレ衣を晴らすため右門を親分のお由の家へ連れこんだ。二人の話から乞食の留が蔭で糸を引いていることが分った。留を問いつめると、逃げ出したが、何者かに刺され「三社様」と一言残して死んだ。三社境内には、巳之吉、お加代、それに近江屋の娘お春らが謎の浪人を待かまえていた。事件の夜の浪人・軍次が茶店に入った。巳之吉が飛びこむと、和泉屋が背に短刀を刺されて死んでいた。同じ手口だった。かけつけた右門は事件の裏に大きな力が動いていることを感じた。そして近江屋がすでに殺されているかも知れないと判断した右門は、一味の一人と見られる近江屋の女房お種に近江屋の死体を取りに来るようにニセの手紙を書いた。これに驚いた一味が近江屋の十番倉に集った時、彼らの前に右門が現われた。米俵の中から近江屋の死体が転がり出た。他の俵からは横領された御用金がこぼれ出る。軍次から一味の首領は誰あろう、勘定奉行の戸田内膳と判った。横領の御用金を一人占めしたさに、配下の札差し三人までも殺したのだ。めざましい右門たちの活躍に一味はすべて捕えられた。
むっつり右門
おしゃべり伝六
村上敬四郎
ちょん切れ松
巳之吉
お加代
稲妻のお由
半田権九郎
お春
松平伊豆守
戸田内膳
天満屋
和泉屋
近江屋
お種
兼田軍次
極楽の長次
留公
お里
風車売りの姉妹
八助
原伊予守
京極左京
一村
使いの男
春吉
取次ぎの侍
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