南廣
高岡善三郎
赤江行夫の「不発弾」を、「いろはにほへと」の橋本忍が脚色し、「秘密(1960)」の家城巳代治が監督したもので、弾拾いたちの物語。撮影も同じく「秘密(1960)」の飯村雅彦。
米軍の実弾射撃、一五五ミリ砲が一斉に火を噴いた。完全武装の弾拾いたちの目が着弾点に吸いつけられた。彼らは命をはった生活のための弾拾いをしていた。不発の善ちゃんこと高岡善三郎は、弾拾いの稀代の名手だ。根っからのお人好しで、演習場で夫を失った未亡人のマキに首ったけだった。が、勝気なマキの心は同じ弾拾いの但見にあった。善ちゃんは演習場の名誉案内人になった。それは仕事のためでもあり、おまけに米兵の洗濯物のサービスから女の世話まで手をのばし、縄張りを荒らされたやくざの西寺たちにこっぴどくたたかれた。善を嫌いな同業の茂は、善の解体工場に白旗を掲げた。目標と間違えた米軍は工場を粉砕した。それでも善は弾拾いを止めなかった。母のすすめる養子の話にも耳をかさないで、相変らず演習場をかけまわっていた。ある夜、但見は分解作業中爆死してしまった。マキは生甲斐を失ってしまった。霧の夜、マキは行きずりの米兵に全てを与えてしまった。弾拾いのカナさんが米兵ビリーに射殺される事件が起こった。基地反対運動が盛んになった。弾拾いたちにとっては痛しかゆしだった。善は弾拾いを代表して米軍に演習続行をかけあい隊長に大いに感謝された。マキはビリーと結婚するという。準備のためにマキは荒稼ぎをした。そして不発弾の事故で爆死した。善は悲しんだ。米軍は撤退した--その後へ自衛隊が入った。彼等は米軍と違って薬莢を全部回収し、弾拾いはあがったりだった。腹の虫のおさまらぬ善はスキをみて自衛隊の弾薬箱をかつぎ出した。隊員が後を追った。白い雲の浮かぶ下、雄大な野っ原を善は必死に走りつづけた。
高岡善三郎
大谷マキ
但見
原口
蟹沢
新井
勇
亀岡
安
伊藤茂
田川
西寺
弾拾いA
弾拾いB
弾拾いC
シズ
だるまやの親爺
警察署長
外事係巡査
美里村巡査
美里村村長
保険代理店の主人
ワルデン軍曹
モーリス大尉
バブ
ビリー軍曹
マスター軍曹
二世兵隊
隊長
別の隊長
演習隊長
砲兵隊長
大谷
二世通訳
米兵の通信係
自衛隊将校
善の父
善の母
善の兄
善の兄嫁
原口の父
原口の母
原口の妻
パンパンA
パンパンB
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