七人の侍のレビュー・感想・ネタバレ・評価

1954年4月26日公開、207分

ユーザーレビュー

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  • Jjs
    Jjs
    ' ' ' ' ' 5.0
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    フォーラム八戸 the final⑨

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  • 杉ちゃん
    杉ちゃん
    ' ' ' ' ' 5.0
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    午前十時の映画祭7(セブン)にて4K上映での鑑賞です。
     黒澤明の1954年の知る人ぞ知る世界的名作で、初めて観たのは30年ほど前に当時支流だったビデオでした。白黒でセリフも聞き取りずらかったのに、ものすごい衝撃を受けたことを今でも覚えています。そして、なぜ黒澤明が世界的に凄いとされているかを教えてくれた作品でもあります。
     その後、LD、DVD、ブルーレイとソフト化するたびに購入し、劇場公開でも2度鑑賞しました。それでも、今回の4Kバージョンは今までで一番の高画質、高音質で何よりセリフが聞き取りやすく驚きました。
     また、62年前の白黒映画にも拘らず劇場は満席で(230席)、もちろん高齢者が多かったですが、若い世代の人も全体の2割ほどいたことははうれしかったです。今ヒットしている「君の名は」もいいけど、こっちも・・・という感じです。今更この作品にコメントする気はありませんが、観るたびに世界がなぜこの映画を原点としているか、この映画に感化されたかを思い知らされます。とにかく、この映画にあった褒め言葉だ今の私には思いつきません!!!

    PS:2018年6月9日に午前十時の映画祭9にて、またしても鑑賞してきました。劇場はシアタス調布です。
    この感動は色あせません!!!

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  • やまひで
    やまひで
    ' ' ' ' ' 5.0
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    この作品が傑作であるのは自明のことである。このことを前提としながら、何か欠陥がないかと思い、この作品をもう一度見てみた。
     ストーリーには申し分がない。農民が武士を雇うという奇想天外な思い付きから始まり、侍集め、農民の集団戦への訓練、そして野武士との戦あり、若侍と村の娘の恋ありと、話の展開に飽きが来ないテンポで、やはり脚本の出来が良いか悪いかが、この種の映画の良し悪しの最大の決め手だ。映像構成の点については、この作品中それ程際立つ点はないが、これは野外撮影が多いせいであろう。但し、撮影技術としては、作品後半で緊張した場面ではフィルムのコマを間引きして人に動きを付ける技法が多用されている。この技法は60年代の例えばボンド映画のアクション場面にも良く使われている。さらに、この逆の美学であるスローモーション撮影が、二回、志村がある子供を人質から助け出すために人さらいを刺し殺した場面と剣豪が真剣勝負の果し合いで相手をある寺の境内で切り殺した場面に出てくる。思い出してみるに、この手の映像美学は例えば『ワイルド・バンチ』にふんだんに出ていたのを思い出す。
     俳優としては、三船が一番の儲け役をやっていた。農民と武士の間を取り持つ「三角印」として、また、コメディアンとして。最後に野武士の大将と切り死にするのも三船をこの映画で忘れられなくしているものの一つだ。しかし、僕の個人的好みから言うと、僕にとってこの映画で忘れられない俳優は、剣豪久蔵役をやった宮口精二である。剣の道にかけるストイックな生きざま、自らの手柄を吹聴しない自己克己心、そしてあの苦みばしった、顔の骨ばった輪郭、この役は宮口とって正にはまり役だと言える。
     最後に一言。この作品をアダプトしたという『荒野の七人』で完全に抜け落ちている点である。黒澤のこの映画は、題名からするといかにも侍を主人公にした映画であるように思えるが、この映画の主役は「農民」である。武士に支配される被支配者として、弱いながらも生活の知恵を蓄えながらしぶとく時代を生き抜いていく、その農民達の生活力、生命力への讃歌なのである。このことはいくら凡人でも分かるというもの、それを、黒澤がラスト・シーンで志村に言わせた一言、本当は言わずもがなのことで、これを志村に野暮に言わせていたのが、この映画の唯一の難点といえば、難点かもしれない。

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    ネタバレあり
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