若旦那の御縁談
若旦那の御縁談
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若旦那の御縁談

1955年2月5日公開、84分
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館三平の原案を川内康範が脚色、「娘ごころは恥づかしうれし」の小森白が監督する。音楽は「悲恋まむろ川」の服部正、撮影は「たん子たん吉珍道中」の山中晋がそれぞれ担当した。出演者は「娘ごころは恥づかしうれし」の高島忠夫、久保菜穂子はじめ、東野英治郎、飯田蝶子、多々良純、城実穂などである。

ストーリー

両親のない岡沢香代子は昼は青果市場で、夜はアルバイトサロンで働きながら、一人の弟を大学に通わせている勝気な娘である。青果市場ではミス・ヤッチャバと呼ばれる人気者。ヤッチャバで一緒に働いている八百徳と魚松は、香代子の崇拝者で事ごとに張り合うが、また無二の親友でもある。スラックスにゴム長靴姿の香代子は、毎朝歌いながら自転車で出かけてゆく。或日、香代子はオート三輪を運転して銀座の千成屋果物店にゆき、店先で荷を下している所に、若旦那の明夫がパチンコの景品を抱えて帰って来た。香代子に皮肉られて明夫は口惜しがるが、千成屋のモダンお婆ちゃんは、香代子がすっかり気に入ってしまう。お婆ちゃんは香代子を明夫の嫁に決め込み、身元調査させるが、日本主義を固持する頑固なお爺ちゃんは、アルバイトサロンなどで働く女性には大反対である。明夫の同級生で整形外科医の柳田昭一の妹あや子は、享楽主義の典型的なアプレ娘で、明夫を結婚の相手に選んでいたが、互に意地を張りながらも愛し合っている香代子と明夫を見ると、あっさりと身を退いた。お婆ちゃんの戦法の効成って、お爺ちゃんは香代子に花嫁のテストをすることになった。隣室で心配していた明夫とお婆ちゃんは「うむ、偉い偉い!」のお爺ちゃんの声に笑顔を見合せた。数日後、並んでオートバイを走らせる二人の歌声が街に流れ、お爺ちゃんとお婆ちゃんの安心した顔が見えた。

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作品データ

製作年
1955年
製作国
日本
初公開日
1955年2月5日
上映時間
84分
製作会社
新東宝


[c]キネマ旬報社