長門裕之
予科練習生吉武一
西村由吉の『七つボタン記』より、「地獄の用心棒」の監督古川卓巳が五島福江と共同で脚色し、古川が監督にあたる。撮影は「次郎長遊侠伝 天城鴉」の横山実。主なる出演者は「あした来る人」の新珠三千代、三國連太郎、三橋達也、「木曽の風来坊」の坂東好太郎、「春の夜の出来事」の芦川いづみ等のほか長門裕之、市村博など。
吉武一、佐田猛達予科練の第一班には、歴戦の勇士で訓練の厳しい足立上曹が班長となっていた。吉武の父は応召し、母は父がもと働いていた家に住んでいたが、その家の女学生みどりは、吉武を秘かに愛していた。佐田は感化院にいた元不良少年で、面会に来た院長から後輩が托した腕時計の贈物をもらったが、次に敗戦を予知してやけな行動をとり、吉武と常に対立した。その果に彼は砂糖を盗んで班長に罰せられ、翌日無理して短艇競走に出場して死んだ。吉武はモールス通信競技の代表に選ばれ、勝てば二日間の休暇がもらえて、愛するみどりにも会えると、一心に練習を続けた。ところが応召した父が死に、みどりは挺身隊に出て脚を負傷したとの手紙を受取った上、さらにみどりの写真を班長に発見され、眼の前で焼かれてしまった。それらの打撃と身心の疲労で、モールス通信競技も失敗した。万事休した彼は、その夜脱走して母とみどりのもとへ帰って来るが、たちまち班長に発見されつれ戻された。そして、特別志願の募集に応募して、出陣する事になった。その直後、航空隊は激しい空襲をうけ、足立班長は班内に残った吉武を救おうとして爆死した。軍規に厳しかった彼も、死ぬ時には愛する南れい子という女性の手紙をにぎっていた。いよいよ吉武達が出陣する日が来た。だが、その日は八月十五日。ついに終戦の命が下ったのである。
予科練習生吉武一
予科練習生野添春男
予科練習生佐田猛
予科練習生島三平
予科練習生桐生雄作
予科練習生高木実
南麗子
田中みどり
田中進
班長足立上曹
班長香川一曹
班長千秋一曹
飛行長大川大尉
軍医長志賀大尉
司令高峰大佐
分隊長草壁大尉
分隊士長谷少尉
丸林候補生
少年院の院長
母たみ
野添の兄
百姓家の老人
百姓妻
百姓夫
甲板士官
教員A
教員B
教員C
教員D
教員E
教員F
教員G
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