北原三枝
芳田玲子
「太陽の季節」「狂った果実(1956)」に続く“太陽の季節シリーズ”の第三篇。今回はその女性版である。岩橋邦枝の原作“逆光線”“熱帯樹”から「しあわせはどこに」の池田一朗が脚色、「太陽の季節」の古川卓巳が監督した。撮影担当は「志津野一平 謎の金塊」の姫田真佐久。主な出演者は「狂った果実(1956)」の北原三枝、「おんな船頭唄」の安井昌二、「燃ゆる黒帯 花の高校生」の青山恭二、木室郁子、「しあわせはどこに」の二本柳寛、ほかに渡辺美佐子、香月美奈子、泉桂子の新人群、信欣三、高野由美のベテランなど。
ストーリー
女子大生芳田玲子は恋人の文大生真木との恋愛に積極性を示す他、彼の子供会にも熱意を持つ行動派の娘。同じ寮の級友恵子はバーで働いた金を文大生の恋人白井との結婚資金に積立てるチャッカリ型。ある日、子供会に級友元子の恋人寺村が来る。ハンサムでアクロバットの巧い彼は子供達に大人気。だが真木は不気嫌である。玲子は恵子の酒場で寺村に会い、急速に親しくなる。この頃、玲子の新アルバイトは中学生石本直彦の家庭教師。船会社の重役である父親博彦は彼女の若さに自らの失ったものを感じ、惹かれて行く。寮でパーティのあった夜、玲子と寺村の踊りは注目を集める。その晩、結婚を申込む真木に玲子は愛情を縛られたくないと拒絶する。玲子は石本家に泊った夜、博彦と結びついた。だが責任を感じる彼に玲子は共犯よ、と言い切った。恵子が不用意に口をすべらしたことから元子は玲子に寺村との仲を詰問するが、玲子は彼が綺麗だから好きなだけだと言う。やがて元子は寺村と結婚すると寮を出た。級友の光枝も、恋人伊原と婚約を発表。そのパーティで真木は叉もや玲子に結婚を迫る。こうした真木に玲子はイヤ気がさして来た。夏休み、玲子は石本家の人達と蓼科へ行く。やがて子供らを引率して来た真木は石本の膝に顔をうずめる玲子の姿を見た。真木の痛罵に、玲子は貞節とは個人を愛することかと言い返す。だが父と玲子の抱擁を見た直彦は、探しにきた二人の自動車にとびこみ自殺を計る。何も知らぬ澄江夫人の前、重傷を負った直彦の枕頭に立った玲子の手に、直彦は思いきり噛みついた。自分を一番愛してくれたのは直彦のような気がすると言い残し、玲子は今は博彦にも別れを告げた。子供会のファイアの跡。足をとめた彼女は衣服を脱ぎすて、全裸のまま湖に走りこむと、我武者羅に泳いで行った。
キャスト
渡辺美佐子
佐山元子
香月美奈子
波多野恵子
木室郁子
森光枝
泉桂子
佐野敏子
安井昌二
真木文夫
青山恭二
寺村次郎
須藤孝
白井達造
杉幸彦
伊原四郎
中原敬七
小山公夫
中野一夫
柴崎一郎
二本柳寛
石本博彦
高野由美
石本澄江
田中正憲
石本直彦
原ひさ子
婆やしの
信欣三
金子教授
須田喜久代
週番Ａ
谷和子
週番Ｂ
大森暁美
週番Ｃ
重盛輝江
週番Ｄ
谷川玲子
週番Ｅ
林茂朗
週番
谷川徹三
週番
稲垣美穂子
子供会グループＡ
津田朝子
子供会グループＢ
芝あおみ
子供会グループＣ
小島遊子
子供会グループＤ
星野晶子
子供会グループＥ
樋口かほる
子供会グループＦ
北玲子
子供会グループＧ
漆沢政子
子供会グループＨ
井東柳晴
サンドイッチマン
柳瀬志郎
パチンコ屋用心棒
松岡清
ドンのマスター
手長弘
運転手
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 製作年
- 1956年
- 製作国
- 日本
- 配給
- 日活
- 初公開日
- 1956年8月14日
- 上映時間
- 91分
- 製作会社
- 日活
[c]キネマ旬報社
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