哀愁の街に霧が降る
哀愁の街に霧が降る
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哀愁の街に霧が降る

1956年10月31日公開、75分
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山田真二・青山京子のコンビで描く甘美な恋の歌謡メロドラマ。「囚人船」の村田武雄と監督の日高繁明が脚本執筆、「あの娘が泣いてる波止場」に次いで監督する。撮影は「ボロ靴交響楽」の栗林実。主な出演者は「朝霧(1955)」で名コンビぶりをしめした山田真二と青山京子のほか「のんき夫婦」の北川町子、「緑眼童子 (二部作)」の徳大寺伸、「森は生きている(1956)」の小沢栄、「夕日と拳銃」の村瀬幸子、その他森啓子、山本廉、清水一郎など。

ストーリー

斎藤智之は或る夜大学生仲間と酒場に行き、そこで似顔を描いている女性の清純な眼差に心惹かれた。智之がその女性千種子に似顔絵を描いて貰っていると、横合いから一人の男が割り込み彼女を追い帰した。智之はその男が代って描こうというのを断ったため、酒場の帰り袋叩きにされた。寄宿先の叔父の家へ帰ると、叔父が大学の部長候補に上ったとかでごった返していた。翌日許婚の美佐緒が訪ねて来たが、彼には千種子の事しか念頭になかった。やっと千種子のアパートを探しあてた智之は、千種子が美校の学生で、姉芳子の病気のため似顔描きのアルバイトをして居り、昨夜の男八郎は、彼女が困窮の折り金を貸してくれたことからつきまとっている事を知った。姉の容態の急変におろおろする千種子のため智之は自分の持物を売って金を作り、更に叔父に借用を申込んだが断られて、アルバイトのため東京を離れた。智之から来た手紙を運悪くみつけた八郎は、婚約者があるから諦めてくれという内容にすり変えてしまった。悲しんだ千種子は姉の後を追って故郷へ帰った。失意の千種子の許へ或日智之が訪れ、誤解もとけた二人は東京へ戻って来た。その喜びも束の間、或夜八郎がやって来た。ナイフを持った八郎と智之がもみあう中に、八郎は自分を刺してしまった。自首する決心の智之は叔父の家へこれまでの礼を言いに行ったが、部長の椅子を失うことをおそれた叔父は逃げるよう命じた。一旦はその気になった智之も千種子の言葉に心を決め、二人は抱き合って霧の深い道を歩いて行った。

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作品データ

製作年
1956年
製作国
日本
配給
東宝
初公開日
1956年10月31日
上映時間
75分
製作会社
東宝


[c]キネマ旬報社