怪談番町皿屋敷
怪談番町皿屋敷
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怪談番町皿屋敷

1957年7月13日公開、45分、ホラー/時代劇
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「さけぶ雷鳥 (三部作)」の村松道平の脚本を、「鞍馬天狗 御用盗異聞」の河野寿一が監督、「股旅男八景 殿さま鴉」の松井鴻が撮影した。主演は「日清戦争風雲秘話 霧の街」の東千代之介、「おしどり喧嘩笠」の美空ひばり、「さけぶ雷鳥 (三部作)」の丘さとみ、「日清戦争風雲秘話 霧の街」の星美智子。ほかに清川荘司、明石潮、堀正夫、上代悠司、八汐路佳子などが出演する、東映スコープ初の怪談もの。

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ストーリー

紅燈ゆらぐ吉原にこよいもまた大喧嘩。水野十郎左衛門の白柄組と、相手は意地とハリが売物の町奴。……中でも喧嘩っ振りのいいのが三河以来の旗本青山播磨である。播磨には美しい恋人である腰元お菊があり、屋敷の中で二人の恋は火と燃える。然しこの幸福も長くは続かない。水野十郎左衛門は暴挙がたたって閉門となり、当然播磨の身にも災は及びそうになった。伯父春木文左衛門は大目付稲葉帯刀の娘千鶴と縁組することで、青山家の危機を乗り切ろうとする。伯父は稲葉父娘を招待して青山家重代の秘宝、高麗皿十枚を贈ろうとするが当日、お菊はこの皿を客間に運ぶように命ぜられる。幸福そうな千鶴の姿を見たお菊の手は震え皿は庭に落ちて砕け散った。武士の掟に従えば播磨ほお菊を斬らねばならぬ。然し斬らねぱならぬその手で播磨はお菊を抱きしめるのだった。それだけにお菊が故意に皿を割ったことを知った時の怒りは激しかったのだ。皿の砕け散るのと共に播磨はその家を失い、最愛のお菊も自ら斬り捨ててしまっていた。井戸に落ちたお菊の死骸はあがらず、酒の力ですべてを忘れようとしても無駄であった。そんな或夜、古井戸がキシみ、髪ふり乱したお菊のまぼろしが現われ播磨は井戸傍で悶絶する。酒を浴び茶汲女千代とお菊の区別もつかなくなった彼は思わず千代を抱こうとし、千代の悲鳴に立上った連中の顔を見れば、いつぞやの喧嘩相手町奴の一味であった。酔った上の多勢に無勢、全身傷だらけの播磨の目にうつったのはお菊のまぼろし。血に染まって倒れた播磨の顔は安らかであった。

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作品データ

製作年
1957年
製作国
日本
初公開日
1957年7月13日
上映時間
45分
製作会社
東映京都
ジャンル
ホラー時代劇


[c]キネマ旬報社