淡島千景
島則江
「最後の脱走」の八住利雄久々のオリジナル・シナリオを豊田四郎が「雪国(1957)」に次いで監督した社会ドラマ。撮影は「雪国(1957)」の安本淳。色彩はイーストマンカラー。主演は「続大番 (風雲篇)」の淡島千景、「裸の町」の池部良、「妻こそわが命」の若尾文子の異色トリオ。ほかに志村喬、河津清三郎、小沢栄太郎、浪花千栄子、中田康子、多々良純など。
凉子は四年間のアメリカ留学から帰ってきた。父親はなく母の則江は多忙な実業家だ。凉子が羽田に着いた日も、不在だった。「観光事業」を手広くしているということだ。凉子は鎌倉の大仏で幼稚園児の写生指導をしていた康介と知り合った。彼は美学をやり昔、本を著したこともある。父の康順は住職で、冷酷な金儲け一点ばりの男だ。同じ日、凉子が昔の学校友達はまを横浜に訪ねると、はまは外国人専門のコールガールになっていた。凉子の留守中、康介は約束の自分の著書をとどけた。帰京した則江は、その本から昔別れた康順が康介の父であることを知る。母娘の四年振りの再会の感激も薄れかけたある日、凉子は母と激しく衝突した。康介と親しくすることを母が禁じたからだ。「わたしだって自由が欲しいわ。ママわたしのパパは一体誰なの」実際則江のまわりには男が多過ぎた--凉子が例のはまを訪れた時、そこで意外にも母の姿を見かけた。母は女を売る憎むべき組織のマダムだったのだ……。その金で自分はアメリカへ行き、家も店も買ったのだ!夕凪の海岸で凉子は商売をやめるよう母に頼んだ--。康介は父に凉子との結婚を願い出た。康順は冷やかに言った。「何という汚らわしい」--康介は彼女と異母兄弟であることを知らされた。その夜、彼は凉子の見ている前で保母の光子といつわりの接吻をした。その訳を母のパトロンの玄三郎が凉子に意地悪く知らせた。母の秘密のすべてが明らかになった。憎しみに燃えた凉子は冷やかに母へ訣別を宣した。彼女には、寺の秘宝を盗み出して父に復讐した康介、いや兄との新しい生活が待っていた。
島則江
島凉子
伊川康順
伊川康介
お京
五井玄三
池田省二
後藤はま
マネージャー岡見
おくら
お妙
山野光子
見知らぬ女
若い女
書店のマネージャー
酒屋の御用聞き
ドラッグストアーのレジスター
海岸の外国人
アパートの女A
アパートの女B
アパートの女C
アパートの女D
アパートの管理人
ホテルの女支配人
クロークの女A
クロークの女B
靴磨き
ドラッグストアーのバーテン
ボーイ長
受験生の女恵ゆたか
受験生の女南条照美
受験生の女帆高ちなみ
受験生の女若瀬しぶき
受験生の女村雨ちづる
受験生の女玉井晃代
監督
脚本
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
監督補
製作担当者
スチール
スチール
記録
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