岡田英次
相沢真一
「花太郎呪文」の高岩肇のオリジナル・シナリオを、「非常線(1958)」のマキノ雅弘が監督、同じく「非常線(1958)」の三村明が撮影したアクション・ドラマ。主演は「変幻胡蝶の雨／月の輪族の逆襲」の中村賀津雄、「非常線(1958)」の岡田英次、故里やよい。ほかに千秋実、沢村貞子、志村喬、峰博子らが出演。
ストーリー
雄次は麻雀屋をやっている母と二人きりで暮していた。兄の真一は家出して警察官になっている。下宿の娘と婚約したという。そんな兄を雄次は憎む。界隈のやくざ大山組に、雄次はいつか出入りし始めた。母の麻雀屋に目をかけてくれるのを恩に着ている。近所の三流キャバレーの女給みどりと彼はデキた。大山組はヘロイン密売のことで西川組と争い始めた。大山組は密売の連絡場所に、雄次の母の麻雀屋を使っているのだ。ある夜、そこへ西川組が殴りこむ。店はメチャメチャにされた。その修理費として大金を雄次に渡した大山は、雄次に西川の射殺を命じた。大ボス高木の娘の婚礼の日、彼はそれを実行した。真一は密売の件をかぎつけていた。その彼へ、殺人の犯人は弟だよという怪電話がかかってきた。女の声だ。真一は弟を捕えねばならぬと思った。俺と同じ道を歩かせたくない。彼は六年前までは大山組のやくざだった。やはり殺人を命ぜられ、捕えられた。塚田刑事は彼をあわれみ、被害者がカスリ傷だったのを幸い、彼を拾い上げ、一人前の警察官に仕上げたのだ。みどりは彼と婚約していたのだが、それ以後、大山の情婦にされ、今は娼婦に転落した。真一は雄次を求めて回る。怪電話の主はみどりだった。みどりの憎しみ。キャバレーで、真一はみどりにそそのかされた男たちから袋たたきに会う。それでもひるまぬ雄次に、みどりの頑固な心も溶けかけた。そのとき、雄次や大山組の手下が現れ、彼を横浜の某所に連れ去る。彼は生命の危機にさらされながら、雄次に自分の六年前までのことを話す。大山組のことすべてを話す。雄次はやっと兄を理解し、二人で力を合わせて、悪人たちへ立ち向う。二人が危くなったとき、みどりの電話で警官隊が到着する。兄弟は始めて抱き合う。みどりは自から命を絶った。
キャスト
中村嘉葎雄
相沢雄次
沢村貞子
相沢きよ
千秋実
大山政吉
故里やよい
小林みどり
峰博子
広瀬夏子
不忍郷子
広瀬たき
志村喬
塚口警部
高木二朗
石川刑事
外野村晋
岡刑事
安部徹
坂本
南廣
曾我部
月丘千秋
美代
岡田敏子
和美
谷崎順子
京子
佐々木孝丸
高木
藤井貢
西川
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
[c]キネマ旬報社
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