梅宮辰夫
遊星王子
雑誌「少年」に連載されテレビでもおなじみの伊上勝の同名小説を映画化した空想科学活劇。森田新が脚色し、「少年探偵団 敵は原子潜航艇」の若林栄二郎が監督した。撮影は「月光仮面 怪獣コング」の飯村雅彦。
第一部--銀星から宇宙船でやってきたまぼろし大使は、テレビを使って日本中に、自分の意図を妨害せぬよう警告した。警官隊や自衛隊の防衛陣は、まぼろし大使が宇宙船から発射する火焔によって、ひとたまりもなく消えてしまった。その時、流星のように飛んできた円盤に乗って現れたのが、日本の平和を愛する遊星王子だった。日本人の真城博士が発明したロケット燃料を奪おうとするまぼろし大使と、遊星王子の死闘がはじまった。真城博士の息子一郎君と、その親友で靴みがきのワクさんに育てられる誠君と君子ちゃんの三人は、遊星王子に応援した。王子は一郎君に、もしもの時はボタンを押すように言って小箱をあずけた。ロケット燃料研究を助けている芝崎という男が、まぼろし大使のロボットにされて妹の幸子さんを悲しませ、そのうえ燃料の秘密書類を盗み出そうとした。またまた大使と遊星王子の死闘がはじまった。だが大使は、博士のロケットに逃げこみ、ロケットは大爆発してしまった。一郎君や誠君の呼び声をあとに、遊星王子の円盤は、平和になった地球を去っていった。 第二部・恐怖の宇宙船--真城博士をはじめとする地球の一流科学者たちを銀星の奇巖城にさらったまぼろし大使は、彼等を通じて地球に降服を要求してきた。だが地球には、平和と正義を愛する遊星王子がいた。王子は、いつもはワクさんという靴みがきの姿をして普通の日本人として生活していた。そしてワクさんの姿でいる時には、威力を発揮できないのだった。それを知ったまぼろし大使はワクさんを追った。必死に逃れた彼は、遊星王子に姿をかえて円盤に乗り、ラケット号で逃げようとする大使を追跡した。星雲の間をぬって奇巖城に逃れたまぼろし大使は、巨人を王子にたち向わせた。巨人を倒し、なおも迫る王子や科学者たちを、大使は鋼鉄室にとじこめた。王子は奇巖城の動力源を射光銃でこわして科学者たちをつれ、ブラケット号で脱出した。奇巖城は一瞬にしてふき飛んでしまった。王子と科学者たちは無事に地球にかえりつくことができた。一郎君、誠君、君子ちゃんたちが一行を迎えた。行方不明になっていたワクさんも、ひょっこりみんなの前に現れるのだった。
遊星王子
真城博士
芝崎
幸子
沢本
まぼろし大使
一郎
誠
君子
向井
田部井
東野
酒井
武田
川島刑事
内藤医師
新聞記者A
新聞記者B
まぼろし大使の配下M2号
まぼろし大使の配下M8号
まぼろし大使の配下M10号
立石博士
立石夫人
幸田司令
福原防衛庁長官
宗方三佐
松田一佐
渡辺一佐
角田
[c]キネマ旬報社