高橋貞二
旗良平
「大学の合唱」の椎名利夫の脚本を、「いたづら」の中村登が監督した「集金旅行」の姉妹篇と称するコメディ。撮影は「お早よう」の厚田雄春。
マスコミの女王といわれる才女松平千賀子が反逆を起した。突如東京を捨てて旅に出たのである。愛用の車をかってさっそうとスタートしたのだが、名古屋附近で一見紳士風の男にまつわりつかれて困った。通りかかったプロ写真家の旗良平が千賀子を救った。意気投合した二人が食事を終えて外に出ると、愛用の車が影も形もなくなっていた。無一文になった二人は知り合いの葬儀屋から融通してもらったものの、裏通りのバーに入ったのが運のつき、再び無一文になった。二人は琵琶湖へ旅を続けた。湖では千賀子が競艇で大穴を当てたがアベックにだまし取られてしまい、保育園のアルバイトで日当を稼ぐという惨めさであった。千賀子の失踪でマスコミ界は大騒ぎしていた。良平は千賀子に帰京をすすめたが千賀子の旅は続いた。貨物列車で大阪に着いた二人は駅前で網を張っていた新聞記者連につかまった。このピンチを救ったのは東京から良平を追いかけて来た週刊ニュース社の小谷だった。小谷は良平に千賀子の行状をルポせよという内山編集長の命令を伝えると、今までの二人の旅行をうつしたフィルムを奪って帰京してしまった。二人は別府航路に乗ったが、乗り込んで来た刑事の姿にギョッとなった。刑事はやくざを追って来たのだが、挙動不審の二人も逮捕された。二人は間もなく釈放され、意気投合ぶりも佳境に入って来た。しかし事件は急転直下、千賀子が週刊ニュースのトップに「松平千賀子行状記」が写真入りで出ているのを発見したため、二人の仲は険悪化した。裏切られたくやしさで千賀子は一人平戸に渡った。内山編集長に泣きついた良平は逆にハッパをかけられ、平戸に千賀子のいる乳母の家を訪れた。熱心に求婚する良平に千賀子はケンもホロロの挨拶だったが、乳母の孫達が二人のロマンスを応援した。そして祭の夜二人は結ばれた。翌日夫婦となった良平と千賀子は東京に向った。週刊ニュースの表紙には「才女、妻女となる」と書いてあった。
旗良平
松平千賀子
内山編集長
小谷編集部員
一見紳士風の男
寺の住職
駐在所の巡査
慎ちゃん
ちみちゃん
旅の男A
別府署の署長
親分大友太助
若い男政吉
博多飲屋の女将
博多飲屋の女中マツ子
黒崎のぶ
孫太一
孫次郎
隣の娘文江
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