小林旭
二階堂卓也
“銀座旋風児”ものの第二作で、川内康範の原作を、原作者自身が脚色、「銀座旋風児」の野口博志が監督した。撮影も「銀座旋風児」の永塚一栄。
銀座旋風児・卓也は日本開拓公団汚職の核心であるニセ札事件を探知した。神戸で殺し屋の手から印刷工の加川を救った時、ニセ札の首謀者・公団理事長腰林の名を聞いたのだ。このネタを京都タイムズの荒木に知らせ、腰林の家を襲ってニセ札をつきつけた。腰林はあわててボスの新日本生産促進連盟・黒川に知らせた。彼の命令で加川が殺し屋鉄と池谷に狙われた。が、加川の身柄は地検に保護されてい、卓也も一味の動きを情報屋の政から聞いてい、飲み屋の女・お春を一味の本拠・料亭“きらく”に住みこませた。黒川に一度捕ったのを、卓也が救ったが、さらに黒川の拳銃に撃たれ、彼女は警察病院に収容された。鉄は毒入り弁当を加川にさしいれ、その悶絶を目撃した。が、それは変装した卓也の演じた芝居だった。彼の助手・明子は促進連盟の地下室に潜入したが、捕まった。鉄の兄貴分・高見沢と腰林が仲間割れし、腰林は殺された。その地下室では、卓也が明子と加川の妻子を救い出していた。東タイに汚職とニセ札事件を結びつける記事が出た。地下工場へ向う黒川のあとを、卓也はつけた。が、黒川は罠にかけ、鎧戸の中へ卓也を押しこめた。爆薬を仕掛け、捨ぜりふを残して去った。明子と政が“きらく”に駈けつけた時、眼前で“きらく”は吹き飛んだ。黒川らが有楽町で一味の車に乗りこんだ時、運転手に化けていたのは卓也だった。お春の持っていた鍵が役立ち、地下室を抜け出たのだ。黒川はニセ札の入ったボストンを持って逃げだしたが、卓也の鉄拳には無駄だった。黒川は汚職官吏の弱味につけこみ、資金を出させ、ニセ札を十億円作った。香港でドルに換えるつもりだったのだ。--明子や鉄の待つ病院のお春の室に、花束が届いた。雲ノ如クマタ旅ニ出ルと名刺にあった。
二階堂卓也
明子
荒木和夫
お春
情報屋の政
院土検事
加川恭幼
長男光夫
腰林陣吉
黒川壮介
たき
高見沢十郎
金功成
万吉
池谷源一
武田鉄兵
腰林の秘書秋山
「お春」の小女
鉄道公安官
車掌
パトカーの警官
きらくの女中A
きらくの女中B
記者A
警察医
検事局員
黒川の乾分A
黒川の乾分B
黒川の乾分C
黒川の乾分D
黒川の乾分E
黒川の乾分F
[c]キネマ旬報社