クラウス・キンスキー
Karl_Gunter
女だけのアパートの経営者の偏執ぶりを描く猟奇スリラー映画。製作はロベルト・ロッシ。監督・脚本はデイヴィッド・シュモーラー。撮影はセルジオ・サルヴァッティ、音楽はピノ・ドナジオが担当、出演はクラウス・キンスキー、タリア・バルサムほか。
カール・ギュンター(クラウス・キンスキー)が経営するアパートは、女性ばかりが住んでいる。その1人、ソフィー(タネ)は、いつもボーイフレンドとレイプごっこを楽しんでいる。このアパートに、ロリ(タリア・バルサム)というジャーナリズム専攻の美しい女子大生が引っ越して来た。ソフィーやジェシカ(キャロル・フランシス)、ハリエット(バーバラ・ウィネリー)は、ロリの歓迎パーティを開いた。屋根裏の通風口からその様子を覗き見ている者がいた。管理人のカールだ。彼はさらに、ネズミを部屋に放り込み、女たちを脅えさせる。彼は、彼女らの部屋を屋根裏を通ってくまなく監視している。ソフィーのボーイフレンドの目玉をえぐり、ジェシカの部屋を訪れたTVプロデューサーの指をつめ、屋根裏部屋の標本ビンに入れていた。舌は檻に入れたまま飼い殺しにしているマーサ(サリー・ブラウン)のものだ。カールは殺人のたびに自分の指の血をなすりつけた銃弾が、自分の頭を貫けば罪は許されると自分に誓っている。カールのもとへ、スタイナー(ケネス・ロバート・シッピー)と名のる男がやって来た。スタイナーは、ブエノスアイレスでカールに治療を受け殺された67人の患者のうちの1人だった。カールの父は、ヒトラーの虐殺に手をかしたナチの医学者だったが、医学の道を志したカールも、あやまって患者を殺して以来、医学の名のもとの殺人を楽しむ悪魔にとりつかれていた。スタイナーの出現に驚いたカールはイスに仕掛けた刃物でスタイナーを殺す。彼の殺し方は、ナチがかつて用いた方法に忠実で、異様な化粧をほどこし、ナチの記録フィルムを映写して1人洸惚とする。死体だらけになったアパートで唯一残されたロリに恐怖の魔の手が。屋限裏を逃げ回る彼女。危機一髪のところ、檻を脱け出たマーサがロリに加担し、カールは滅びてゆくのだった。
Karl_Gunter
Lori_Bancroft
Hariet_Watking
Jessica_Marlow
Sophie
Martha
Josef_Steiner
監督
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
特殊メイク
字幕
[c]キネマ旬報社