リチャード・ラウンドトゥリー
John_Shaft
ニューヨークの黒人私立探偵ジョン・シャフトが主人公の『黒いジャガー』シリーズ3作目。今回はアフリカ黒人奴隷秘密組織に挑むシャフトの活躍を描く。製作はロジャー・ルイス、監督はジョン・ギラーミン、脚本はスターリング・シリファント、撮影はマルセル・グリニョン、音楽はジョニー・ペイト、編集はマックス・ベネディクトが各々担当。出演はリチャード・ラウンドツリー、フランク・フィンレイ、ヴォネッタ・マギー、ネダ・アルネリック、デベベ・エシェトゥ、スピロス・フォーカス、ジャック・エルラン、ジョー・ジェンキンスなど。日本語版監修は清水俊ニ。メトロカラー、パナビジョン。1973年作品。
パリを根城に、黒人奴隷売買の一団が暗躍していた。アフリカから若者たちをごっそり連れてきて、前貸で身体を縛り、ヨーロッパ各地で苛酷な条件で働かせていた。この事実を察知したアフリカ連合の指導者でニューヨーク在住のエミール・ラミラは、息子をパリに送って一味の正体を突きとめようとしたが、若者は一味に捉えられ、殺された。彼は死の間際に、手錠で石壁に何かを彫り付けた。一方、ニューヨークでは、黒人私立探偵ジョン・シャフト(リチャード・ラウンドツリー)が、彼のアパートで何者かに襲われ、麻酔薬を打ち込まれて連れ去られた。実は、これはラミラの手荒なテストだったのだ。シャフトの機知と強さに惚れ込んだラミラは、黒人奴隷売買の事実を打ち明け、報酬2万5千ドルで捜査に協力するよう申し出た。仕事は、現地で一味の黒人労働者募集に応じ、奴隷になりすまして密輸ルートを探り、パリの本拠地を突きとめる、という危険なものだったが、シャフトは引きうけることにした。まず、ラミラの種族マンタ人になるために、シャフトは、言葉や風習などをラミラの美しい娘アレメ(ヴォネッタ・マギー)から教わったが、愛の手ほどきの方も抜け目なかった。だが、このシャフトの動きは敵方に筒抜けだった。実はラミラの参謀ワッサ(デベベ・エシェトゥ)が敵に通じていたからで、シャフトは、危険な旅の第一歩、パリ空港で早速命を狙われたが、彼をひそかに護衛していたエチオピア秘密警察のゴンダー大佐の部下に救出された°一味の首領アマフィ(フランク・フィンレイ)から、この失敗をきつく叱責され、ワッサはアジスアババでは必ずシャフトの息の根を止める、と約束した。アマフィには、セックス過剰の情婦ジャザール(ネダ・アルネリック)がいつも付きそっていた。一方シャフトは、エチオピアの首都アジスアババでゴンダー大佐に会い、マンタ人に変装、小型テープレコーダーを持って旅立った。その後、幾度か刺客に襲われたが、何なく敵を倒していった。何も知らない黒人たちに混って、トラック、次いでラクダの旅が続いた。この間、シャフトはカメラやテープレコーダーに証拠となるものを納めた。一行はエルジャルディアの港に着いた。相次ぐ失敗に苦り切ったアマフィは、自ら出向いて必ずシャフトを殺すようワッサに命じ、情婦ジャザールの希望を容れて、彼女の同行を許した。黒人たちはバンデンのヨットに乗せられた。船内で、ジャザールは体格のいいシャフトを誘ってベッドを共にした上、裏切者ワッサがシャフトを狙っていること、一味のボスがアマフィであること、などを語った。果たしてシャフトは、ワッサたちに攻撃され、彼らを次々に倒したが、ジャザールは彼の身代りになつて死んだ。パリに着くと、シャフトはパリ警察に捜査結果を報告するとともに証拠のフィルムやテープを渡し、アマフィの居所を突きとめると、アレメと一緒にその場所に向かった。が、そこにはアマフィは居らず、計らずもアレメの兄が手錠で石壁に残した文字から、一味の本拠地がシャトー・モンフォールであることを知った。シャフトはパリ警察との連絡にアレメを残しモンフォールに駆けつけた。案の定、そこの地下牢には黒人たちが閉じ込められていた。しかも、アマフィは警察の手が廻ったことを知って、黒人もろとも地下牢を爆破しようとしていた。一味の必死の抵抗が続いたが、シャフトと地下牢を破った黒人たちとの協力はついに彼らを滅ぼした。恨み骨髄の黒人たちはアマフィを担ぎ上げて泉水に沈め、シャフトは悪の根城を爆破した。しばらくして、シヤフトはニューヨークに向けて機上の人となっていた。そこにはアレメが待っていた。(メトロ映画配給1時間53分)
John_Shaft
Amafi
Aleme
Jazar
Wassa
Sassari
Perreau
Ziba
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